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妻から離婚を切り出された時に知っておきたい6つのこと – 離婚理由から未来の対処法まで

妻から離婚を切り出された時に知っておきたい6つのこと - 離婚理由から未来の対処法まで

「妻から離婚を切り出された…」誰にとっても大変な試練でしょう。

今回は、

  • 妻が離婚したい理由とは
  • 問題を解決するための方法
  • 離婚を決断した場合の対処法

などについて解説いたします。

弁護士相談に不安がある方!こちらをご覧ください。

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1、妻から離婚を切り出されたら離婚しなければならないのか

妻から離婚を切り出されたら、離婚しないといけないのでしょうか。

これは、あなたに法律上の離婚原因があるか否かによって結論が異なります。
離婚原因があればどんなに拒んだとしても、裁判を起こされると最終的には離婚せざるをえませんが、法律上の離婚原因がない場合には離婚されることはありません。

では、法律上の離婚原因とはどんなものなのでしょうか。
これは民法770条1項に定められた事由をいいます。
具体的には、①不貞行為、②悪意の遺棄、③三年間の生死不明、④強度の精神病で回復の見込みがない、⑤婚姻を継続しがたい重大な事由です。
①から④は明らかですが、⑤は抽象的です。
しかし、これまでの判例の積み重ねで、⑤にあたるものとして、一定の事由が挙げられています。たとえば、(婚姻期間に比して)長期の別居、DV、モラハラなどです。具体的にあなたに、①から⑤に当たる事由があるかどうかは弁護士に相談して確認するのがいいでしょう。

一点注意が必要なのが、離婚を拒んでいるうちに妻が勝手に家を出て行ってしまい別居となったとき、これが5年程度続くと「長期の別居」として法律上の離婚原因となってしまう場合があることです。あなたが離婚したくない場合は別居には注意しましょう。

2、離婚が成立する場合は限られている

1、妻から離婚を切り出されたら離婚しなければならないのかでみたように、あなたが離婚を拒否する限り、あなたの意思を無視して離婚が成立する場合というのは、あなたに民法所定の離婚原因がある場合に限られます。すなわち、妻の意思だけで離婚が成立する場合というのは非常に限られているのです。

また、離婚にあたっては調停前置主義といって、離婚に際しては、裁判を起こす前に調停(裁判所での話し合いの手続き)を行うべきという運用がされているので、妻側が裁判を起こすこと自体容易ではないのです。

3、妻から離婚を切り出されたら、まずは復縁を試みる

あなたが離婚をしたくないのであれば、まずは復縁を試みるのがいいでしょう。

そして、復縁を試みるにあたり、まず真っ先にすべきことは、近くの役所で「離婚届不受理申出」をすることです。
聞きなれない言葉だと思いますが、離婚届不受理申出制度は、相手方配偶者が勝手に離婚届を提出して離婚してしまうのを防ぐ制度です。役所に離婚届不受理申出をしておくと、妻が勝手に離婚届を提出しても離婚届は受理されず、知らない間に一方的に離婚をされていたという事態を防ぐことができます。

これでひとまず勝手に離婚をされる心配はなくなりました。あとは、事実上の話になりますので、ケースごとにどのようにすべきかは変わってきます。しかし、1つだけ共通して言えることがあります。それは、それまで以上に妻とコミュニケーションをとり、妻の言葉に耳を傾けるということを心がけた方に、復縁できるケースが多いということです。

4、妻から離婚を切り出されて離婚する場合の注意点

妻から離婚を切り出されたということは、妻は離婚をしたいのです。あなたに原因があろうとなかろうと、離婚するために様々な点で妥協した提案をしてくることでしょう。

あなたが離婚をしてもよいと考えているのであれば、この妥協提案を見逃さないことです。そうした方が、あなたが得られる経済的な利益は大きくなる傾向があります。

3、妻から離婚を切り出されたら、まずは復縁を試みるでも触れましたが、妻があなたと一方的に離婚するためには、あなたに法律上の離婚原因があることが必要となります。あなたに法律上の離婚原因がない場合には、あなたの同意がないと離婚できませんし、仮に法律上の離婚原因があったとしても、あなたの同意が得られない限り、裁判まで起こす必要があり、かなりの時間を要します。
また、逆に妻が不倫しているなど、離婚原因を作った場合(有責配偶者といいます)、基本的にあなたの同意がないと離婚できません。
したがって、離婚をしたい妻は、早期に離婚をするために、離婚についてあなたの同意をもらおうと妻側から様々な提案をしてくる可能性があります。

このような、同意を得るための一つの有力な提案が金銭なのです。つまり、妻としては、今離婚してくれたら財産分与はいらないとか、慰謝料としてさらに何百万支払うといった提案をしてくることが多いのです。

なお、このような交渉にあたっては、弁護士を代理人に立てるのがいいでしょう。弁護士を立てることで相手方にこちらの本気度を伝えることができますし、相手方としても真摯な提案を行う可能性が高いからです。

したがって、あなたが離婚をしても良いと考えられている場合、弁護士を立てて早期に交渉に応じた方がいいでしょう。

5、離婚をすると決めた場合に話し合わなければならないこと

では、離婚をすると決めた場合に話し合わなければならないことはどういったことでしょうか。これは、大きく言えば二つです。すなわち、①子供に関することと、②お金に関することです。

(1)子供に関すること

あなたにお子さんがいる場合、離婚に際して、離婚後親権者となる者を決めなければなりません。そして、親権者とならなかった者が子供と会う機会である面会交流、お子さんの生活費等である養育費の支払い及び額について取り決める必要があるのです。

(2)お金に関すること

離婚にあたっては、夫婦の共有財産を分割する必要があります。これがいわゆる財産分与です。

財産分与とは、婚姻後に増えた財産(名義のいかんを問いません)を基本的に半分に分けるという手続きです。財産分与についての詳細は「財産分与で離婚時に高額獲得する8つのポイントを弁護士が案内」をご覧ください。

そして、常に問題になるわけではありませんが、離婚の原因が先ほど述べたような法律上の離婚原因とされるものである場合などには、原因を作った者は、相手方に対して慰謝料を支払う必要があります。したがって、このような場合には慰謝料についても話し合いの必要があります。

6、離婚を切り出された原因が不倫だと思われる場合の対処法

それまで特段夫婦仲も悪くなかったのに、妻が突然離婚を切り出すという場合、妻が不倫を始めたのがきっかけというケースは少なくありません。そのような場合には、どのような対応をすべきでしょうか。

それは、何よりも不倫の証拠収集です。

今後離婚をするかどうかは別にして、証拠を押さえておくことは重要です。
仮に、離婚をする場合には、そのような証拠が妻に対する慰謝料請求のために必須ですし、具体的な証拠があればより多くの金額の慰謝料を求めることが可能になります。
また、仮に離婚しない場合でも、不倫相手の男性にだけ慰謝料請求をすることも可能です。そしてその際、妻に対する請求と同様に不倫についての証拠が必要になるのです。したがって、妻が不倫をしていそうであれば証拠収集を行うようにしましょう。

では、不倫の証拠とはどのようなものでしょうか。具体的には、相手とのやり取りのメールやLINE、二人で会っているときの写真(特にホテルに出入りする写真は重要です)、ホテルの領収書といった肉体関係を立証できるものです。そして、証拠の収集に当たっては、妻を問い詰めるような方法はよくありません。警戒されてこれまでのメールのやりとりを消去されてしまったりなど、証拠の隠滅をされる恐れがあるからです。証拠収集にあたっては、むしろ浮気には気付かないふりをして泳がせるのが良いでしょう。同居していれば、このような証拠を見つけられるチャンスは巡ってきます。

そして、証拠がそろったら、慰謝料の請求です。妻に対してであっても、不倫相手に対してであっても、請求の方法、流れは同様です。具体的には、①交渉をおこない、交渉がまとまらなければ②裁判となります。慰謝料の金額は、不倫の期間や程度に応じて変わってきますが、数十万円から300万円程度のことが多いでしょう。

請求の方法や相場の詳細については以下の関連記事をご覧ください。

まとめ

以上みてきたように、妻に離婚を切り出されても、こちらに離婚原因がない場合には離婚に応じる必要はないですし、簡単には離婚されません。離婚届不受理申出をおこない、あとは本ページを参考にじっくりとどうすべきかをお考えになるのがいいでしょう。

離婚の事情は家庭によって様々です。記事では解決できないことも往々にしてあることです。次のステップをどう踏み出すべきか迷うことがあれば、どうぞ弁護士に無料相談してみてください。豊富な経験からあなたが求めるアドバイスをもらえるかもしれません。

※この記事は公開日時点の法律を元に執筆しています。

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