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無痛分娩で死亡事故?無痛分娩の検討者が知っておくべき6つのこと

無痛分娩

無痛分娩(むつうぶんべん)のリスク(死亡等)について、ご心配がありますか?

2019年7月8日、無痛分娩で娘が死亡してしまった男性や、妻や子どもが重度の障害を負ってしまったた男性が、無痛分娩の被害者の会を発足させました。無痛分娩が増えてきている中で、死亡等の悲惨な事故も発生していることがわかります。

今回は、

  • 無痛分娩の事故(死亡、後遺障害等)に遭わないための心構えは?
  • もしも無痛分娩の事故(死亡、後遺障害等)に遭った場合の責任追及の方法は?

といった点について、この記事ではお答えしたいと思います。
この記事が皆さまのお役に立つことができれば幸いです。

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1、無痛分娩の死亡原因と死亡事故率

無痛分娩の死亡原因と死亡事故率

無痛分娩とは、出産の際の、子宮収縮による子宮の痛み、膣や外陰部・肛門周囲が赤ちゃんの頭によって押し広げられる時の痛みを和らげて行う分娩方法のことをいい、一般的には硬膜外麻酔を用いて行われます。

(1)無痛分娩の死亡原因

厚生労働省が、2018年3月29日に発表した「無痛分娩の実態把握及び安全管理体制の構築についての研究」によると、2010年から2016年までに無痛分娩でお亡くなりになった妊産婦さんは14人でした。
そのうち、大量出血でお亡くなりになった方が12人(羊水塞栓症10人、子宮破裂1人、産道裂傷1人)、感染症が1人、麻酔が1人だったということです。
このことから、無痛分娩での死亡原因は、麻酔そのもの(麻酔事故)というよりも、それ以外の原因(分娩事故)でお亡くなりになる方が多いということが分かります。

(2)無痛分娩での死亡事故率

医療技術が発達した現代日本でも残念ながら出産でお亡くなりになる方がいらっしゃいます。
先の研究調査では、2010年から2016年までに全国で271人の妊産婦さんが様々な原因でお亡くなりになっています。
そのうち14人の方が無痛分娩でお亡くなりになっているのです(全体の約5.2%)。

2、無痛分娩事故で問える刑事責任

無痛分娩事故で問える刑事責任

無痛分娩で妊産婦さんの命を奪われてしまったご遺族や、妊産婦さんが重度の障害を負わされてしまった場合のご本人、ご家族にとっては、何とか病院側の刑事責任を追及したいとお考えになるのではないでしょうか?
ここでは、病院側にどのような刑事責任を追及できるのか、しっかりみていきましょう。

(1)業務上過失致死傷罪とは

考えられる罪としては、刑法211条に規定されている「業務上過失致死罪」「業務上過失致傷罪」です。

刑法211条前段

業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。

「業務」とは、一般に人がその社会生活上の地位に基づき反復継続して従事する仕事をいい、医師・看護師の医療行為もこの「業務」に含まれます。
「注意を怠」ることがすなわち過失(注意義務違反)にあたります。医療行為における注意義務も様々で、具体的状況により個別に判断されます。
「よって」とは、「過失」と「死傷」との間に「因果関係」を必要とすることを意味しています。
以上、医師の医療行為の刑事責任を問うには、主に

  • 過失(注意義務違反)
  • 因果関係

という2つのハードルを乗り越えなければなりません。

(2)実際のケース

実際に病院側の刑事責任が問題となったケースとしては、

①大阪府和泉市での死亡事故
②京都府京田辺市での後遺症害事故

が挙げられます。

①は、2017年1月、無痛分娩を担当した医師が、人工呼吸などの適切な救命措置を怠り女性を死亡させたとして、同年10月、業務上過失致死罪で書類送検されています。

②は、2012年11月、無痛分娩を担当した医師が、硬膜外麻酔を行う際、麻酔の針を本来より深い位置にまで刺し、麻酔薬を過剰に投与し女性や生まれた長女に重度の障害を負わせたとして、2017年10月、業務上過失致傷罪で書類送検されています(長女はその後死亡)。

(3)刑事責任を問うことは難しい?

しかしながら、①については、2019年4月9日付けで、医師に対し不起訴処分(嫌疑不十分)、②についても、公訴時効(犯行時から5年)が迫る中、2017年10月27日付けで、医師に対し不起訴処分(嫌疑不十分)が下されています。

なお、②については、夫と妻が病院側を相手取り、長女が脳性まひに陥った点につき訴訟を提起した民事訴訟で、裁判所は、医師の「過失」は認めたものの、「過失」と「傷害」との「因果関係」を認めず、原告の請求を棄却しています。

* 嫌疑不十分とは *
検察官が、「犯罪の成立を認定すべき十分な証拠がない」ことを理由に不起訴処分とする、不起訴処分の理由の一つです。

3、もしも医師が不起訴処分を受けたら?~検察審査会に審査申し立て~

もしも医師が不起訴処分を受けたら?~検察審査会に審査申し立て~

医師が不起訴処分とされても、まだ刑事責任を問える道は残されています。

(1)不起訴処分の当否を審査する「検察審査会制度」とは

本来,被疑者を起訴処分とするか,不起訴処分とするかの判断する権限は,検察官のみが有しています。
しかし、上記権限は、人の人生を左右する強大なものです。

そこで,検察官が上記権限を適切に行使しているか,国民の視点から権限行使の適切性をチェックする必要があります。
そのための制度が検察審査会制度です。
検察審査会制度は、検察官の不起訴処分の当否を,20歳以上で選挙権を有する国民の中からくじで選ばれた11人の検察審査員が審査する制度です。
11人の検察審査員で構成される会を検察審査会といいます。

(2)検察審査会で行われること

検察審査会では検察審査会議が開かれ、検察庁から取り寄せた事件の記録を調べ、必要に応じて審査申立人、証人を呼んで事情を聞くなどし、検察官の不起訴処分の当否を一般国民の視点で慎重に審査されます。
なお、検察審査会議は非公開です。

(3)検察審査会による議決の種類

そして、最終的な議決へと入ります。

まず、審査の結果、①起訴を相当と認めるときは「起訴を相当とする議決」を、②①の場合を除き、公訴を提起しない処分を不当と認めるときは「公訴を提起しない処分を不当とする議決」を、③公訴を提起しない処分を相当と認めるときは「公訴を提起しない処分を相当とする議決」をします。

なお、基本的に議決は検察審査員の過半数で決せられますが、①の場合に限り、検察審査員の8人以上の多数によらなければならないとされています。

①の議決に対し、検察官から不起訴処分をした旨の通知を受けた場合又は定められた期間内に当該議決に対する処分の通知がなかった場合は、再度、検察審査会による審査(再審査)が行われます。
再審査の結果、起訴を相当と認められたときは「起訴をすべき旨の議決(起訴議決)」がなされます。

そして、裁判所により指名された弁護士よって起訴議決にかかる事件について公訴を提起(起訴)されます。
これを強制起訴といいます。

(4)検察審査会制度で被害者やそのご家族ができること

 ① 検察審査会への審査申し立て

被害者又はそのご家族は検察官の不起訴処分に不服があるときは、その当否の審査を申し立てることができます。
なお、ここでの家族とは、被害者の配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹をいいます。

 ② 意見書、資料の提出、会議での発言

検察審査会へ審査の申し立てをした方(審査申立人)は、検察官に意見書又は資料を提出することができます。

また、検察審査会から呼び出された場合は会議に出席し、検察審査員からの質問に答えることができます。

4、無痛分娩事故で問える民事責任

無痛分娩事故で問える民事責任

2、3は刑事責任に関するご説明でしたが、ここで簡単に刑事責任とは別個の民事責任についてご説明いたします。

(1)不法行為責任

民法709条には、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と規定されています。
これが不法行為責任に関する規定です。

つまり、専ら医療過誤においては行為者(医者)の過失、損害の発生、過失と損害との因果関係が認められる場合は、行為者に損害賠償責任を負わせることができます。

(2)債務不履行責任

(1)の他、患者と医師との間では一般に診療契約(準委任契約)が成立すると解されており、医師に契約上の義務違反がある場合には,それを理由に債務不履行責任(民法415条)を追及することも可能です。
なお、契約は、書面などなくてかまいません。

医療過誤があった場合は、この契約上の義務違反を理由に損害賠償を請求することもできるとされています。

(3)実際の損害賠償請求裁判の事例

2(2)でご紹介した大阪府和泉市での無痛分娩事故については、2019年6月11日、ご遺族が大阪地方裁判所に対し、病院側に約9400万円の損害賠償の支払いを求めて訴訟を提起しています。

京都府京田辺市での無痛分娩事故については、長女の夫婦が京都地方裁判所に対し、同様の損害賠償請求訴訟を提起したものの請求を棄却され、これを不服として控訴した大阪高等裁判所において、2018年12月7日、病院側と和解しています。

5、これから無痛分娩を考えている方へ

これから無痛分娩を考えている方へ

無痛分娩を考えている方へ、以下の点について,ぜひ考えていただきたいと思います。

(1)リスクを認識する   

2017年4月16日、日本産婦人科学会が発表した「無痛分娩に関する緊急提言」によると、

  • 無痛分娩は、自然分娩と違った分娩経過をとることを認識する(陣痛促進剤、吸引鉗子分娩が必要となる率が高いなど)。
  • 無痛分娩は、自然分娩のみを扱うときよりも、より高いスキルとマンパワーが必要なことを認識する。
  • 局所麻酔薬中毒や完全脊髄くも膜下麻酔などの合併症に対する知識とトラブルシューティングに熟達する。

とされています。
これをみても、無痛分娩は痛みがない反面、リスクを伴う方法だということを十分認識する必要があります。
「おばあちゃんが鼻からスイカを出すくらいの痛みと言っていた」「友人がもう経験したくないと泣いていた」など、初めての出産の場合は特に、周囲の体験談が気になるものです。
無痛や帝王切開で痛みを抑えて出産するのと、痛みマックスで出産するのと、その後の子育てにどんな違いがあるのかわからないという方も少なくないでしょう。
痛い分だけ損をするのではないか、という具合です。
痛みを力説する体験談ばかりを耳にしていては、こう思うのも無理はありません。

もし出産が怖いというだけで無痛分娩をお考えなのであれば、自然出産できてよかったという体験談にも耳を傾けてみましょう。
最終的には、後悔のない自分にとってのベストな出産方法を検討する時間も必要かもしれません。

(2)病院側の無痛分娩の経験・知見が豊富か、体制が整っているかを確認

相次ぐ無痛分娩に関連する事故を受け、厚生労働省は各診療所や病院に対し、診療体制を整備の上、情報公開することを求めています。
これを受け、2019年2月に無痛分娩関係学会・団体連絡協議会(JALA)がホームページを開設し、無痛分娩に関する情報提供を行っています。
まだまだ登録された施設数は少ないですが、ホームページから無痛分娩施設を検索することができます。

まずは、こうした検索サイトなどから直接施設のホームページなどにアクセスし、無痛分娩の経験、知見が豊富か、体制が整っているかをご自身の目で見てよく確認してください。

(3)過去の病歴やご自身の体質等を病院と共有できるか見極めて

無痛分娩に限らず、出産には様々な危険やリスクが伴います。
そして、出産ではご自身の身体がメインですから、まずはご自身の体調をよく把握した上、医師に的確に伝えましょう。
医師や病院によっては、無痛分娩ありきで妊産婦からのヒアリングが「ルーティーンワーク」に終わってしまっている施設も中にはあるようです。
ですから、病院を選ぶ際は、(2)でご紹介した経験や体制を確認するとともに、医師や病院側がきちんとあなたの言っていることを聴き取り、それを行動に移してくれるところであるかどうか見極めることも大切です。

6、無痛分娩事故(医療事故)は弁護士へ相談を

無痛分娩事故(医療事故)は弁護士へ相談を

刑事責任であれ、民事責任であれ、医師、病院側の責任を追及するには医師の「過失」「因果関係」を立証する必要があります。
刑事においては、捜査機関が証拠を収集し、裁判で立証する責任がありますが、民事ではそうはいきません。
個人で証拠を収集し、裁判で立証しなければなりません。
しかしながら、医療事故は高度に専門的な分野であるため、どこに医師の不注意(注意義務違反=過失)があったのか、傷害や死亡との因果関係はあるかなど素人では特に判断が難しい分野です。

さらに、証拠を収集しようにも、医療の記録はすべて医療側にあり、患者側には手持ちの資料がほとんどないことが多いと思われます。
そのため、まずは医療機関から記録を取り寄せ、医学的な調査を行った上で、交渉や調停、訴訟を行うことが必要です。
こうしたことは、ある程度、医療事故事件についての専門的な知識や経験を有している弁護士でなければ行うことは難しいといえます。
お困りの方は弁護士へご相談ください。

まとめ

以上、無痛分娩事故が起きた場合の責任、無痛分娩を受けるにあたっての心構えについてご説明しました。
まずは、悲惨な事故に遭わないために、当事者であるあなたご自身がしっかりとした心構えを持つことこそ肝要です。

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