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ぎっくり腰で労災請求できる?ぎっくり腰や腰痛について会社の人事担当が知っておくべき3つのこと

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先日、こんな話を聞きました。

「会社で仕事中に、社員が重いものを持って腰を痛めたようです。本人は大したことはないといってそのまま仕事を続け、定時に帰宅しました。ところが、2、3日経ってから「やっぱり腰が痛い、休みを取って病院に行ってくる」との連絡がありました。このようなとき、労災の請求はできるのでしょうか。」

ぎっくり腰は、業務だけではなく日常生活でもよく起こります。
そのため、労働災害として認定されるためには、注意すべきことがいくつかあります。

ネット上でも様々な情報が飛び交っていますが、不正確なものも少なくありません。
総務・人事の担当者としては、社員を守るためにどのように対応すればよいのでしょうか。

今回は、ぎっくり腰と労災について意外な落とし穴があること、注意して対応すべきことを弁護士がわかりやすく説明します。

ぎっくり腰に限らず、労災の手続き全体についても理解を深めていただけると思います。
この記事が、業務に携わる皆様のお役に立てば幸いです。

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1、労働災害の基本を確認しておこう

労働災害の基本を確認しておこう

(1)労災保険給付の基本

労災保険給付は「業務災害」または「通勤災害」に対して支給されるものです。

①業務災害

業務災害とは業務上の事由により発生した災害をいいます。
すなわち、社員が仕事の上でケガや病気になったり、不幸にして亡くなったりすることです。

②通勤災害

通勤災害とは通勤の際にケガをしたり病気にかかることをいいます。

(2)業務災害の認定について

今回は、業務の上でぎっくり腰になったのではないか、という事案であり、「業務災害」に当たるかどうかを検討することになります。

「業務上の災害」というためには

  • ケガをした社員が労働契約に基づく会社の指揮監督下にあるか=要するに「業務中」といえるか(業務遂行性)
  • 業務を原因として発生した災害といえるか(業務起因性)

という2つのことを考える必要があります。

ぎっくり腰というのは仕事をしていなくても日常生活でもよく起こる問題です。
従って、ぎっくり腰になったといっても、業務遂行性・業務起因性が認められるかどうかを検討する必要があります。

はじめに基準の概略を示します。

①業務中といえるか(業務遂行性)

実際の労働時間中に起こった場合だけではなく、宴会や運動会などでも参加が事実上強制されている場合には、業務遂行性が認められます。
事業場外の労働や、出張中の災害も、業務上の必要があるためにそのような場にいるのですから、業務遂行性は広く認められます。

②業務上の災害といえるか(業務起因性)

ぎっくり腰については、これが大きな問題になります。
本当に業務に起因してぎっくり腰になったのか、日常生活などの別の原因で腰を痛めたのではないか、判断が簡単ではないからです。

次項で詳しくご説明します。

2、ぎっくり腰(腰痛)の労災認定の認定基準

ぎっくり腰の労災認定の認定基準

厚生労働省では、「腰痛の労災認定」というリーフレットの中で、「業務上腰痛の認定基準」という基準を示しています。
その中に次のような記述もあるので、驚かれるかもしれません 。

「なお、俗にいわれる「ぎっくり腰」( 病名は「急性腰痛症」など)は、日常的な動作の中で生じるので、たとえ仕事中に発症したとしても、労災補償の対象とは認められません。ただし、発症時の動作や姿勢の異常性などから、腰への強い力の作用があった場合には業務上と認められることがあります。」

厚生労働省による認定基準を以下詳しくみていきましょう。

この認定基準では、

  • 災害性の原因による腰痛
  • 災害性の原因によらない腰痛

の2つに分けて考えられています。

(1)災害性の原因による腰痛

災害性の原因による腰痛の基準は次の2つです。

  1. 腰の錘傷またはその負傷の原因となった急激な力の作用が、仕事中の突発的な出来事によって生じたと明らかに認められること
  2. 腰に作用した力が腰痛を発症させ、または腰痛の既往症・基礎疾患を著しく悪化させたと医学的に認められること

①具体例1

重量物の運搬作業中に転倒した場合や、重量物を2人で担いで運搬する最中にそのうちの1人が滑って肩から荷をはすした揚合のように、突然の出来事により急激な強い力が腰にかかったことにより生じた腰痛

②具体例2

持ち上げる重量物が予想に反して、重かったり、逆に軽かったりする場合や、不適当な姿勢で重量物を持ち上げた場合のように、突発的で急激な強い力が腰に異常に作用したことにより生じた腰痛

(2)災害性の原因によらない腰痛

「災害性の原因によらない腰痛」とは、日常の業務による腰部への負荷が徐々に作用して発症した腰痛をいい、その発症原因により、次の2つに区分して判断されます。

①筋肉等の疲労を原因とした腰痛

次のような業務に比較的短期間(約3カ月以上)従事したことによる筋肉等の疲労を原因として発症した腰痛は、労災補償の対象と なります。

【具体例1】
約20 kg以上の重量物や重量の異なる物品を繰り返し中腰の姿勢で取り扱う業務
(例)港湾荷役 など

【具体例2】
毎日数時間程度、腰にとって極めて不自然な姿勢を保持して行う業務
( 例)配電工(柱上作業)など

【具体例3】
長時間立ち上がることができす、同一の姿勢を持続して行う業務
(例)長距離トラックの運転業務など

【具体例4】
腰に著しく大きな振動を受ける作業を継続して行う業務
(例)車両系建設用機械の運転業務 など

②骨の変化を原因とした腰痛

次のような重量物を取り扱う業務に相当長期閻(約10年以上)にわたり継続して従事したことによる骨の変化を原因として発症した腰痛は、労災補償の対象と なります。

【具体例1】
約30 kg以上の重量物を、労働時間のうち3 分の1程度以上に及んで取り扱う業務

【具体例2】
約20kg 以上の重量物を、労働時間の半分程度以上に及んで取り扱う業務

3、総務・人事担当者は、こんなところに注意しよう

総務・人事担当者は、こんなところに注意しよう

冒頭に挙げた事例を検討してみましょう。

【冒頭に挙げた事例】

  • 会社で仕事中に、社員が重いものを持って腰を痛めた。
  • 本人は大したことはないといってそのまま仕事を続け、定時に帰宅。
  • 2、3日経ってから「やっぱり腰が痛い、休みを取って病院に行ってくる」との連絡。

(1)本人の「大したはことありません」をうのみにせず、すぐ医者に診てもらおう

労災の現場でよく起こるのは、事故発生時には、本人は大したことはないと思い込んで、そのままにしていることです。
数日経ってから我慢できなくなって医者にかかるのです。

ぎっくり腰などは日常的によく起こります。数日経ってから医師の診察を受けても、業務上の原因によるものか、他の原因によるものか判断がつきにくくなります。その場の状況も正確に覚えていないことも多いでしょう。

総務・人事担当者としては、ともかく早く医師の診察を受けるよう強く勧めた方が良いでしょう。
当然ながら労働者の健康に配慮する目的もありますが、何日も経ってしまうと、業務と腰痛の因果関係が不明確になります。
すなわち「業務上の災害といえるか(業務起因性)」が判断しづらくなってしまうのです。

これは「ぎっくり腰」に限りません。
ちょっとしたケガ、火傷、転倒といった事故でも、早めに医師に診察してもらうに越したことはありません。
就業時間中の受診の許可を出すこと、また業務調整について被災労働者の直属の上司に相談するなど、「忙しくて病院へ行かれない、休めない」等という状況についても手助けしてあげることもご検討ください。

(2)労災保険指定医療機関を知っておこう

労災の可能性があるのなら、はじめから労災保険指定医療機関にかかるのが確実です。
本人任せにして本人が自宅近くの医院などの診察を受けた場合、健康保険で対応してしまい、後に労災の適用を受けるようなことになってしまっては処理が複雑になってしまいます。

また、労災は面倒だとして健康保険で済ませようとすると労働者に自己負担3割がかかるだけでなく、健康保険の保険者(健康保険協会、健康保険組合等)から、後日になって、保険給付を取消して返還を求められることも考えられます。

これは一種の保険詐欺なのです。
労基署からは「労災隠し」と言われる可能性さえあります。

総務・人事担当者としては、社員がためらわずに指定医療機関にかかるように促すべきです。
労災保険指定医療機関については、厚生労働省のこちらのサイトでもより機関を検索できます。
総務・人事担当者としては会社や事業所の最寄りの機関をあらかじめ把握しておくべきでしょう。

(3)加齢や既往症との関係を把握しておこう

前述「2」の厚生労働省の認定基準では次のような記述もあります。
これも総務・人事担当者としては把握しておいてください 。

①加齢との関係

腰痛は、加齢による骨の変化によって発症することが多いため、骨の変化を原因とした腰痛が労災補償の対象と認められるには、その変化が「通常の加齢による骨の変化の程度を明らかに超える場合」に限られます。

②既往症との関係

椎間板ヘルニアなどの既往症または基礎疾患のある労働者が、仕事によりその疾病が再発したり、重症化したりしだ揚合は、その前の状態に回復させるための治療に限り労災補償の対象となります。

(4)労働基準監督署にすぐ相談しよう

労災の認定は労働基準監督署が行います。
労災に慣れていない会社であればなおさら、独自の判断はせず労働基準監督署に相談に行きましょう。
遅くなればなるほど事実関係の把握も難しくなります。

(5)対応の誤りは大きなリスクを生む

ぎっくり腰が原因になって大事な社員が退職してしまったり、後日になって、会社としての対応が不十分であったとして安全配慮義務違反を問うクレームに発展してしまうといったことも起こりかねません。
総務・人事担当者としては、そのようなリスクも把握して、働く人の安全と健康を守るように、最善を尽くす必要があります。

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まとめ〜困ったときは弁護士に相談を

以上は、ぎっくり腰と労災との関係について、基本的なところを解説したものです。
ぎっくり腰は日常ひんぱんに起こる問題であり、実際の事例はバラエティーに富んでいます。
前述の通り、対応を誤ると会社としても大きなリスクを抱えることになりますが、ネット上には怪しげなアドバイスも散見されます。
ご自身の会社の社員に業務に起因したぎっくり腰が起こったらしいという場合には、すぐ医師の診察を受けさせること、また、労働基準監督署等に相談することが大切です。
加えて、労災問題に詳しい弁護士のアドバイスを早めに受けてください。
この記事がそのための参考になれば幸いです。

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