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「連勤」(連続勤務)には制限あり無理な連勤を避ける6つのポイント

「連勤」(連続勤務)には制限あり無理な連勤を避ける6つのポイント

会社から無理な連勤(連続勤務)を強いられる労働者の方は少なくないでしょう。会社にもう少し配慮して欲しい、等といっても「権利ばかり主張するな」などと言われ、困り果てている場合もあるでしょう。

連勤というのはどういう問題でしょうか。労働者としてどう考えればよいのでしょうか。 

そこで今回は、

  • 連勤について労働基準法等のルールを確認
  • 連勤は会社労働者ともに様々な問題をもたらすこと(過重労働、ワークライフバランス低下、未払賃金、生産性低下など)
  • 労働者として無理な連勤への対抗手段
  • 無理な連勤防止こそが生産性を向上させる。

などについて弁護士がわかりやすく解説します。

無理な連勤をやめれば、あなたご自身もあなたの仲間もハッピーになり、会社の業績向上にもつながる、そのようなヒントが得られるかもしれません。ぜひご一読ください。

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1、連勤の法律上の問題点

はじめに、連勤について法律上どんな問題があるかを、簡単に確認しておきましょう。

(1)会社に労働基準法35条違反の可能性がある

労働基準法の原則をまず確認します。

(休日)

第三十五条 

①使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。

②前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

この条文で使用者というのは、事業主、役員、管理者などを指します。
社長、役員、管理者などは、労働者に対して毎週1日とか、そうでなくても4週間に4日という休日を必ず与えなければなりません。

(2)違法な連勤には会社の管理者や経営者に罰則が適用される可能性がある 

この原則を踏み外して、無理な連勤を労働者に強いた場合には6ヶ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金が科されます(労働基準法第119条1号)

例えば、会社の管理者などが部下に前述の第35条に反する連勤を命じた場合には、その管理者が刑務所に入ることさえありうるのです。

(3)違法な連勤では残業代(割増賃金)が支払われていない可能性がある

会社が無理な連勤を労働者に強いている場合、時間外や休日の割増賃金をちゃんと払っていない可能性もあります。

時間外や休日の割増賃金の割増率をまとめておきます。

給与明細等で、本当に割増賃金が正しく支払われているか、チェックしておきましょう。

種別

事態

割増率(基礎となる時給に対する比率)

時間外労働

8時間週40時間を超えた労働

(大企業で月60時間を超えた労働:*参考)

25%(1.25倍)

(50%(1.5倍))

深夜労働

午後10時~翌午前5時までの労働

25%(1.25倍:ただし、1倍部分は、基本給に含まれています。)

休日労働

週1日の法定休日の労働

35%(1.35倍)

時間外労働+深夜労働

時間外労働が午後10時~翌午前5時におよんだ場合

50%(1.5倍)

休日労働+

深夜労働

労働が法定休日の午前0時~午前5時または午後10時から午後12時におよんだ場合

60%(1.6倍)

 *2023年4月からは中小企業も月60時間超の労働の割増率が50%となります。

(4)違法な連勤があるなら36協定が未締結の可能性がある

さらに本質的な問題があります。

時間外や休日労働は労使の協定がなければそもそもできません。

使用者(会社)と労働組合または労働者過半数代表との書面による協定(36協定)を締結し、行政官庁(労働基準監督署)に届出て、はじめて認められるのです。 

安易に連勤を命ずる会社は、本当に36協定を締結して労基署に届け出ているのでしょうか。そのような疑問も生じます(なお、36協定を結べば一定の範囲で休日労働もできることになります。ただし、これについても厚生労働省が厳格な指針を出しています。この点は後述します)。

(時間外及び休日の労働)

第三十六条 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この条において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる

2、連勤が職場に与える悪影響

連勤の問題は、前述の労働基準法上の問題にとどまるものではありません。以下に示す通り、労働者のみならず会社にとっても大きな問題を生じかねません。

(1)過重労働・健康を阻害

無理な連勤を続けて労働者の健康を阻害したりすれば、会社は安全配慮義務違反を問われかねません(労働契約法第5条)。

 (労働者の安全への配慮)

第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

(2)労災発生などの原因にもなる。

労働者が疲弊すれば、労働災害の原因にもなりかねません。 

最近では、飲食業や小売業などの第三次産業でも、様々な労働災害が発生しており、労働局など監督官庁も目を光らせています。転倒事故、腰痛、やけど、切り傷など、事故の種類は様々です。

労災を機に、監督官庁が調査に入って違法な休日労働が発覚したりすれば、会社は厳しく責任を問われるでしょう。

(3)適正な人員配置や作業シフトを阻害し生産性低下を生じかねない。

連勤が多発するのは、連勤させやすい人に無理を強いていることが多いと思われます。要するに、ムリ・ムダ・ムラが横行する問題職場です。

本来は、適正な人員配置や作業シフトを工夫すること、あるいは、機械設備導入やIT活用といったことを考えるべきです。

労働者の頑張りに寄りかかるような職場では、生産性の向上もはかれません。業務の創意工夫も生まれないでしょう。

(4)離職者増加、新卒採用もできなくなる。

このようなブラック職場では、離職者が増加するでしょう。新卒の採用もできなくなるでしょう。その結果、残った人員にさらにしわ寄せされることになり、連勤の増加、労働者の疲弊、さらなる離職、といった悪循環を生じかねません。

3、法律上可能な連勤日数は何日間?

それでは、ここで改めて法律上可能な連勤はどのようなことなのかを確認しましょう。

(1)週1の休みなら12日間

労働基準法第35条第1項の定めは「毎週少くとも一回の休日」ということであり、曜日を固定することまでは求めていません。従って理屈の上では12日間の連勤が可能ということになります。

ただし、労働者保護の観点からは休日を例えば日曜日などと特定するのが望ましいのはいうまでもありません。厚生労働省では、休日を特定するように行政指導を行っています。

会社側がその時の業務の都合で、安直に12連勤を強いることは、行政指導の対象にもなりうるでしょう。

 

第1週

休日

第2週

休日

(2)変則的な4週4休制ならば48日間

労働基準法第35条第2項の4週4休制をとるならば、連続48日の勤務も可能ということになります。なお、この変形週休制を利用するためには、単位となる4週間の起算日を就業規則等で定める必要があります(労働基準法施行規則12条の2第2項)。

 

第1週

休日

休日

休日

休日

第2週

第3週

第4週

第5週

第6周

第7週

第8週

休日

休日

休日

休日

(3)36協定で休日勤務を命ずることはできるが、最小限にしなければならない。

前述のとおり労使で36協定を締結して労基署に届ければ、その協定の範囲内で労働者に休日労働を命ずることもできます。

ただし、厚生労働省は36協定についての指針を定めています。労基署では提出された36協定が指針に沿っているかどうかチェックします。

会社として安易に休日労働を命ずることなどはできません。

以下に36協定に関する指針の概要を簡単にまとめます。

  1. 時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめること
  2. 使用者は、36協定の範囲内であっても労働者に対する安全配慮義務を負う
  3. 時間外労働・休日労働を行う業務の区分を細分化し、業務の範囲を明確にすること
  4. 休日労働の日数及び時間数をできる限り少なくするように努めること

 (指針の概要リーフレット)

36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針

(指針の全文)厚生労働省告示第三百二十三号

4、無理な連勤を命じられるときの対抗手段

労働者として会社から無理な連勤を命じられる場合にはどのように対応すればよいでしょうか。

(1)36協定・就業規則の確認

前述の通り、そもそも36協定がなければ法定休日についての勤務を命ずることはできません。たとえ36協定があっても、協定に定める以上の休日労働は会社として命令できません。なお、36協定の定めに基づいて会社は就業規則を整えなければなりません。

会社側に36協定や就業規則を見せてもらって、連勤がルールに従ったものといえるのか、そもそもルールがちゃんと定められているのかを確認すべきでしょう。

なお、働き方改革による時間外労働の上限規制について、注意しておく必要があります。

36協定でどのように定めていようとも、平日の労働時間であれ休日労働であれ、合計して1ヶ月100時間以上の時間外労働は許されません。2ヶ月から6ヶ月の平均で80時間越えとなることも許されません。

過労死等の労災認定の基準をそのまま持ち込んだものです。さらに、このような長時間労働は、臨時的特別な場合しか認めない、といった基準も明確に定められています。

違反行為は罰則つきで禁止されています。

(2)直接の管理者に確認

無理な連勤だと思ったら、まずは直接の管理者に確認しましょう。

本当に業務上必要なのか、シフトの工夫ができないのか尋ねてみることも重要です。

(3)さらに、人事部へ確認

現実には現場管理者が、労働法規や就業規則、36協定を知らずに、その場の繁忙にかまけて、働かせやすい労働者に連勤を命じていることがしばしば見受けられるのではないでしょうか。

現場の管理者で埒が明かなければ、人事部に確認してみましょう。案外それだけで解決することもありうるのです。

(4)総合労働相談コーナーや労働基準監督署へ相談

社内で解決ができないなら、労働局の総合労働相談コーナーや労働基準監督署に相談してみましょう。

総合労働相談コーナーは、職場のトラブルに関するご相談や、解決のための情報提供をワンストップで行っている機関であり、厚生労働省も「いつでもお気軽に総合労働相談コーナーをご利用下さい。」と推奨しています。

(5)転職も視野に

社内で解決できないのであれば、かなりブラックな会社の可能性があります。

無理な連勤で体を壊したりしたら元も子もありません。転職も視野に入れて検討した方が良いかもしれません。ハローワークなどを一度訪問してみることもおすすめします。

5、連勤で未払い残業代がありそうな場合は残業代請求!

無理な連勤を強いる会社は、前述の通りまともな人事労務管理ができていない会社です。

時間外や休日労働をさせながら、まともに時間外手当を払っていないかもしれません。

たとえ払っていても、とりわけ休日労働については、時間外の割増率も高いことも知らずに会社が時間外の計算を誤っていることも十分考えられます。

ご自分の労働の対価は、しっかりと請求しましょう。

リーガルモールでは、これに関連する記事を多数掲載しています。

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6、無理な連勤への対処は弁護士への相談を

以上ご説明した内容も、1人の労働者だけでよく理解して行動するのはとても難しいと思います。

会社の中での相談も現実にはかなり難しいでしょうし、公的機関への相談もハードルが高いでしょう。

そのようなときはぜひ弁護士を活用してください。適切なアドバイス、さらには会社との交渉も親身になって対応してくれます。

まとめ 

無理な連勤を仕方がないと諦めないでください。連勤に応ずるのが忠実な労働者だといった思い込みはおやめになるべきです。

無理な連勤は人員配置のひずみなどの会社の問題を放置しているだけのことです。いずれしっぺ返しがきます。

無理な連勤の解消を求める活動こそが、ワークライフバランス向上のみならず、生産性の高い会社を育てることにつながります。無理な連勤の解消こそが会社と労働者の未来をひらきます。

あなたのため、あなたの仲間のため、そして会社のためにも、無理な連勤の解消にまず一歩を踏み出してください。

弁護士は、あなたの勇気ある行動をしっかりとサポートします。

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