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不貞行為の慰謝料を配偶者と浮気相手から二重取りする3つの方法

不貞行為の慰謝料を二重取りできる3つのケースとは?

「配偶者の不貞行為が発覚した!2人とも許せないので、慰謝料二重取りしたい」

このようにお考えの方もいらっしゃると思いますが、基本的には不貞行為の慰謝料を二重取り(双方に請求)することはできません。配偶者と不倫相手の2人に対してそれぞれ慰謝料を請求することはできるのですが、2倍の金額を受け取れるわけではないということが原則となっています。

しかし、請求の仕方によっては、二重取りすることも不可能ではありません

今回は、

  • 不貞行為の慰謝料の二重取りが可能なケース
  • 慰謝料の二重取りを目指す場合の請求方法
  • 不倫相手に慰謝料請求するときの注意点

などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が詳しく解説します。

配偶者に不貞行為をされて、配偶者と不倫相手の2人に対して「ケリ」をつけたいとお考えの方の手助けとなれば幸いです。

不倫 慰謝料について詳しくは以下の関連記事をご覧ください。

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1、不貞行為の慰謝料は原則として二重取りできない

不貞行為の慰謝料は原則として二重取りできない

(1)そもそも不貞行為の慰謝料を請求できる条件とは?

慰謝料とは、他人の不法行為によって受けた精神的苦痛に対して支払われる賠償金のことです(民法第709条、第710条)。

したがって、不貞行為の慰謝料を請求できるのは、その不貞行為が民法上の「不法行為」に該当する場合です。そのためには、以下の5つの条件を満たす必要があります。

①肉体関係を持ったこと

不貞行為とは、配偶者以外の第三者と肉体関係を持つことを指します。性交渉だけでなく、オーラルセックスなどの性交類似行為も肉体関係に含まれます。キスやハグ、2人だけで会ってデートをするといった行為だけでは肉体関係に至っていないため、慰謝料請求の対象とはなりません。

ただし、肉体関係に至っていなくても、配偶者が他の異性と親密な交際をすることで婚姻関係が破綻させられたような場合には、社会的に許容されない行為として慰謝料請求が認められる可能性があります。その場合、肉体関係があった場合よりは慰謝料の金額が低くなる可能性が高いです。

②自由な意思で行われたこと

肉体関係があったとしても、それが2人の自由な意思で行われたものでなければ、不貞行為として慰謝料を請求することはできません。配偶者が他の異性と無理やりに性交渉を行った場合は、不貞行為には当たりません。
この場合、配偶者に対しては婚姻関係を破綻させたことを理由として慰謝料請求が認められる可能性がありますが、無理やり性的関係を持たされた相手には責任がないので、慰謝料請求は認められないのです。

③夫婦であること

法律上の夫婦には、お互いに貞操を守る義務があります。不貞行為は、パートナーの貞操権を侵害するために違法となるのです。結婚していない恋人同士の場合は貞操義務がないので、パートナーが他の異性と肉体関係を持ったとしても慰謝料を請求することはできません。

ただし、籍は入れていなくても実質的に夫婦同然の生活をしている内縁関係のカップルの場合は、貞操義務があると考えられているので慰謝料請求が可能です。

④故意または過失があること

不貞行為が故意または過失で行われたものでなければ、不法行為に該当しないため、慰謝料請求は認められません。

不貞行為をした配偶者には通常「故意」が認められますが、不倫相手の側の「故意」、「過失」が問題となるケースがあります。配偶者が独身と偽って相手と性交渉を持った場合、相手が配偶者のことを独身であると信じており、そう信じることに無理はないといえるような事情があれば、相手には不貞行為の故意も過失も認められません。この場合、配偶者には慰謝料請求できますが、相手には慰謝料請求できません。

ただし、少し注意すれば既婚者であると分かったはずという事情がある場合は、相手に過失が認められる可能性があります。この場合は相手に対しても慰謝料請求が可能ですが、金額は減額される可能性があります。

⑤夫婦関係が破綻していなかったこと

不貞行為が行われる前に夫婦関係が破綻していた場合は、すでに夫婦として守られるべき権利が消滅していると考えられていますので、慰謝料請求は認められません。
離婚を前提として別居していた場合や、同居中でも離婚の話し合いを進めていたような場合は、配偶者にも不倫相手にも慰謝料の請求はできません。

(2)それぞれに対して全額を請求することは可能

不貞行為が「不法行為」に該当する場合、配偶者と不倫相手は共同不法行為者ということになります。そして、共同不法行為者は連帯して損害を賠償する責任を負います。連帯して賠償責任を負うということは、権利者から全額を請求された場合には支払いを拒めないということです。例えば、不貞行為の正当な慰謝料が200万円と判断された場合、配偶者に200万円を請求し、その支払いを受けないうちに不倫相手に対して200万円を請求することも可能です。

ただし、合計で400万円を受け取れるわけではないことに注意が必要です。

(3)一方から全額を受け取ると他方には請求できない

上記のケースでは、配偶者と不倫相手は、あくまでも「200万円」を連帯して支払う義務を負っているに過ぎません。したがって、配偶者があなたに対して200万円を支払えば、もう不倫相手に対して慰謝料を請求することはできません。配偶者が100万円のみ支払った場合は、不倫相手に対しては残りの100万円のみ請求可能ということになります。

いずれにしても、あなたが受け取れる慰謝料は合計200万円に限られます。配偶者と不倫相手の両方から200万円ずつを二重取りすることはできないのです。

2、配偶者と不倫相手から慰謝料を二重取りできる3つのケース

配偶者と不倫相手から慰謝料を二重取りできる3つのケース

以上が原則論ですが、不貞行為の慰謝料の二重取りが絶対にできないのかというと、そうでもありません。

ここでは、例外的に配偶者と不倫相手から慰謝料を二重取りできる3つのケースをご紹介します。

(1)それぞれが任意に支払った場合

先ほどご説明したように、不貞行為の慰謝料は配偶者と不倫相手のそれぞれに対して全額を請求することは可能です。そして、それぞれが全額を任意に支払った場合は、事実上、慰謝料を二重取りできることになります。
例えば、不倫が発覚した後に配偶者と不倫相手が別れて連絡も取り合っていない場合、慰謝料請求を受けるとそれぞれが1人で解決しようとして全額を支払うことがあります。

ただし、あなたが慰謝料を二重取りしたことが後に判明すると、理屈上は配偶者や不倫相手から払いすぎた慰謝料を「不当利得」として返還するよう請求されないとも限りません。このようなリスクもあるので、事実上の二重取りを目指すやり方は、あまりおすすめできません。

(2)三者の話し合いで合意できた場合

フェアなやり方としては、三者で話し合った上で合意によって二重取りする方法です。
三者が一堂に会して話し合う必要はありませんが、それぞれから「相手(配偶者または不倫相手)がいくら支払うかにかかわらず、自分は〇〇万円を支払う」という合意を得れば、その金額は確定的に受け取ることができます。言い換えると、正当な慰謝料額が200万円だとしても、話し合いによって合計400万円で示談する方法ともいえます。

(3)配偶者に不貞行為のほかにも離婚原因がある場合

あなたが離婚する場合で、配偶者に不貞行為のほかにもDVやモラハラなどの離婚原因がある場合は、2倍の金額の慰謝料を請求できることもあります。例えば、不貞行為の正当な慰謝料額が200万円で、他の離婚原因に基づく慰謝料額が200万円であれば、合計で400万円の受け取りが可能となります。

このケースは正確に言うと「不貞行為の慰謝料」を二重取りするわけではないのですが、他の理由によって慰謝料を倍増できる可能性もあるということは覚えておかれるとよいでしょう。

3、二重取りになる金額は?不貞行為の慰謝料の相場とは

二重取りになる金額は?不貞行為の慰謝料の相場とは

ここまでで、不貞行為の慰謝料の二重取りは原則としてできないことと、例外的に二重取りできるケースを解説してきました。

しかし、そもそも慰謝料をいくら受け取れば「二重取り」になってしまうのかということも問題となります。この問題を考えるには、不貞行為の慰謝料の相場を知っておく必要があります。

不貞行為の慰謝料の相場は、以下のようになっています。

  • 離婚も別居もしない場合・・・数十万円~100万円程度
  • 不貞行為が原因で別居に至った場合・・・100万円~200万円程度
  • 不貞行為が原因で離婚に至った場合・・・200万円~300万円程度

この相場を前提とすれば、あなたの配偶者の不貞行為が原因で離婚に至った場合、合計で400万円以上の慰謝料を受け取ると二重取りとなる可能性があります。

ただし、実際の慰謝料額は相場を目安としつつも、さまざまな事情を考慮して決められます。

  • 不倫していた期間が長い
  • 不貞行為の回数が多い
  • 婚姻期間が長い
  • 夫婦間に幼い子供がいる

などの事情がある場合には、慰謝料が増額される可能性があります。二重取りができない場合には、慰謝料の増額を検討してみるとよいでしょう。

なお、不貞行為の慰謝料の相場についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、併せてご参照ください。

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4、二重取りを求めるなら話し合いでの決着が重要

二重取りを求めるなら話し合いでの決着が重要

慰謝料の二重取りを求めるなら、前記「2」(2)でご説明したように、当事者の合意を得るという方法があります。

調停や裁判で争った場合には、法律の原則に従って、二重取りはできないという結論に至る可能性が高いです。そのため、裁判沙汰に発展する前に話し合いで決着をつけることが重要となります。

ここでは、二重取りの可能性を高めるための方法について解説します。

(1)内容証明郵便を送付する

まず、慰謝料を請求する際には内容証明郵便を送付するのが有効です。慰謝料請求書を格式のある内容証明郵便にして送付することで、「きちんと支払わなければ大変なことになる」という心理的な圧力を相手にかけることができるからです。そうすることで、話し合いを有利に進めやすくなります。

(2)弁護士を立てて話し合う

慰謝料の話し合いをまとめるためには、専門的な法律知識と交渉力が要求されます。そのため、弁護士を立てて話し合うことが得策であるといえます。

不貞行為をした配偶者と不倫相手に対して、慰謝料支払い義務があることや、裁判せずに示談で解決することのメリットなどを専門家としての立場から説明・説得してもらうことで、有利な解決が期待できます。

(3)調停や裁判に発展したときの対処法

調停や裁判は法律に則って進められるため、慰謝料の二重取りを求めることは難しくなります。特に、裁判で判決に至った場合には、二重取りが認められることはまずありません。

しかし、調停は話し合いの手続きですし、裁判でも和解手続きがありますので、合意によって二重取りができる余地はまだあります。

有利な合意を得るためには、不貞行為の悪質さや、あなたが受けた精神的苦痛の深さなどを具体的に立証しておくことが必要です。立証に失敗すると、二重取りどころか慰謝料をもらえなくなるおそれもあるので、調停や裁判では弁護士のサポートを受けることが特に重要となるでしょう。

5、不倫相手に慰謝料を請求するときの注意点

不倫相手に慰謝料を請求するときの注意点

二重取りを求める場合に限らず、不倫相手に慰謝料を請求するときには注意しなければならないポイントがいくつかあります。ここで、まとめて解説します。

(1)そもそも法律上の請求が可能か

前記「1」(1)でもご説明したように、配偶者には慰謝料請求が可能でも不倫相手には請求できないケースがあります。

実際にも、不倫相手に慰謝料を請求すると、以下のように反論して支払いを拒否されることがよくあります。

  • 既婚者だとは思わなかった
  • 妻とは離婚協議中で、すぐに別れると言われていた
  • 執拗に誘われて断りきれなかった
  • 上司・部下という関係のため断りにくかった

これらの反論が事実だとしても、既婚者だと思わなかったことや離婚協議中であると軽信した場合には、不倫愛にて過失が認められるので慰謝料請求は可能です。断りきれなかった・断りにくかったという場合でも、無理やり性交渉を持たされたような状況でなければ、慰謝料請求が認められる可能性が高いです。

ただし、本当に不倫相手に故意も過失もなく、慰謝料請求が認められないケースもあります。反論された場合には、法律上の慰謝料請求が可能かどうかを慎重に判断する必要があります。

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(2)不貞行為の証拠はあるか

不貞行為が行われたことが事実だとしても、当事者が否定した場合には、証拠がなければ慰謝料を請求することができません。

不貞行為を証明できる主な証拠としては、

  • 2人でラブホテルに出入りしている写真
  • 性交渉中の模様を撮影した画像や動画
  • 肉体関係があったことが分かるメール
  • SNSでのやりとり

などが挙げられます。

不貞行為は内密に行われるものだけに、決定的な証拠を確保するのは難しいこともあります。証拠の集め方については、弁護士に相談してアドバイスを受けた方がよいでしょう。弁護士から探偵を紹介してもらえることもあります。

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(3)求償権を行使されないか

不貞行為の慰謝料は、当事者である2人が連帯して支払う責任があることを前記「1」(2)でご説明しました。そのため、当事者の一方が慰謝料を全額支払った場合には、自己の負担割合を超える部分について、他方の当事者へ返還を求めることができます。この請求ができる権利のことを「求償権」といいます。

負担割合は状況によって異なりますが、不貞行為の慰謝料の場合は通常5分5分と考えられています。正当な慰謝料額が200万円の場合、不倫相手から全額を支払ってもらったとしても、不倫相手から配偶者へ求償権を行使される可能性があります。その場合、配偶者は100万円を支払わなければなりません。

あなたが配偶者と離婚する場合は関係のない話ですが、離婚しない場合には、家計の面で見ると慰謝料が実質半額になってしまうことに注意しなければなりません。

(4)ダブル不倫でないか

不倫相手も既婚者であるという「ダブル不倫」のケースも注意が必要です。

この場合、不倫相手の配偶者も被害者ですので、あなたの配偶者に対して慰謝料を請求してくる可能性があります。
通常、あなたが不倫相手に請求できる慰謝料と、不倫相手の配偶者があなたの配偶者に請求できる慰謝料は同額ですので、相殺されるのが一般的です。つまり、「お互いに慰謝料は請求しない」という結果となります。したがって、配偶者がダブル不倫をしたケースで、あなたが離婚しない場合は、事実上、不倫相手に慰謝料請求できない可能性があるのです。

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まとめ

不貞行為の慰謝料の二重取りは当事者の合意があれば可能ですが、その交渉は難しいことが多いです。少しでも多くの慰謝料を獲得するためには、慰謝料の増額も検討した方がよいでしょう。ケースによっては、相場を超える高額の慰謝料を請求できる可能性もあります。

実際に請求できる慰謝料額は、さまざまな事情を総合的に考慮して判断されますので、弁護士に相談して確認することをおすすめします。弁護士のサポートを受けて、納得のいく慰謝料額の獲得を目指しましょう。

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