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有休が取れない理由と有休が取れない場合の5つの対処法

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「有休取れない・・・」

労働者には、法律上、「有休」を取得する権利が保障されています。
しかし、実際に法律で認められているすべての有休を取得できている人は、どれくらいいるのでしょうか。
有休が有名無実になっている会社もあるでしょう。
日本では、どうして有休取得率が低いのでしょうか。

今回は、

  • 有休が取れない理由
  • 有休が取れない場合の対処方法

などを解説していきます。ご参考になれば幸いです。

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1、日本の有休取得率は低い!

有給休暇とは、一定期間継続して勤務してきた労働者が、心身の疲労を回復してゆとりのある生活を送るために認められる「給料をもらえる」休暇です(本稿において単に「有休」といいます。)。
休んでも、休んだ日数の給料を減額されることはありません。

取得できる有休の日数は、勤務年数が増えるに応じて、下表のとおり最高20日まで漸増していきます。
就業後半年で10日の有休が発生し、1年半たてばさらに11日の有休が発生します。
ただし、パートタイム労働者については、その所定労働日数に応じて比例的に付与されます。
6年半以上勤めている方の場合、年に20日もの有休が発生するのです。

勤続年数と有休発生日数の関係は、以下の通りです。

勤続年数

有休発生日数

6ヶ月

10日

1年6ヶ月

11日

2年6ヶ月

12日

3年6ヶ月

14日

4年6ヶ月

16日

5年6ヶ月

18日

6年6ヶ月

20日

しかし、日本では、有休の取得率が非常に低くなっています。
2016年の厚生労働省による「就労条件総合調査」によると、日本の労働者の年次有給休暇の付与日数(取得できる日数)は平均18.2日でしたが、実際の取得日数はわずか9.0日で、取得率は49.4%でした。
半分も有休を取れていないということです。

2、有休が取れない理由は?

日本人が有休を取らない、あるいは取れないのは、いったいどうしてなのでしょうか?

(1)権利を把握していない

まず、労働者の中で、有給休暇の権利を把握していない方が多いです。

そもそも、どのようなケースでどれだけの有給休暇があるのか、自分の場合にどのくらい有休を取得できるのか、考えたこともない方が多いのではないでしょうか?

(2)罪悪感がある

日本では、あまりに有給休暇を取らないのが当たり前になっているので、有給休暇を取得することに「罪悪感」を感じている方が多いです。
厚生労働省の調査によると、約64%の方が、有給休暇を取ることにためらいを感じています。
その主な理由は「みんなに迷惑がかかる」というもので、上記の約64%の人のうち72.3%がそのように回答しています。
自分が休んだ分、同僚や先輩後輩などの負荷が増えるのではないかと心配して、有休をとらない風潮がうかがえます。

(3)そもそも過重労働である

有休を取得すると「後でしんどくなる」という現状もあります。
もともとたくさんの仕事を抱えているので、1日休んでしまうと、休み明けの仕事量が大きく増えてしまうのです。
上記の調査結果でも、「あとで多忙になるから、有休を取得しない」と回答した方が46.8%に上っています。
実際に、「平成28年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)」を見ると、労働時間が長い労働者ほど、有給休暇の取得率が低くなっています。

このように、そもそも過重労働になっていることが、有給休暇を取れない1つの要因になっているのです。

(4)周囲が有休を取得していない

周囲が有休を取得していないという理由で、自分も取りにくくなっている方がたくさんいます。
「周囲が必死で働いているのに、自分だけ休むのはどうかと思う」「みんなが仕事をしていると思うと、ゆっくり休んでいられない」「同僚にどう思われるか分からない」「目立ちたくない」など、周囲の目を気にするので有休を取得できなくなっています。
上記の調査結果でも、「職場の雰囲気で取得しづらい」と回答した人が31.6%に及んでいます。

(5)会社が協力的ではない

日本では、労働者が有休を取得することに対する、会社側の意識が低いのではないでしょうか。
会社側が、「有休を取得しないのが当たり前」と考えている風潮があり、労働者の側が有休を取りにくくなっているのかもしれません。
社内では、「有休を取ります」と言って積極的に取得している人の方が「変わった人」「困った人」と思われてしまうということもあるのではないでしょうか。
上記の調査結果においても「上司が良い顔をしない」という回答が15.2%に及んでいました。

(6)昇給、査定に影響する

上記の厚生労働省の調査によると、有休を取得しない理由として「昇給や査定に影響する」と回答している労働者が8.7%となっていました。
有給休暇は労働者の権利なので、本来は、有休を取得したからと言って昇給や査定に影響を及ぼすことは認められません。
しかし、実態としては、こういったこともまかり通っている会社が存在する現状がうかがえます。

3、有休取得に理由はいらない

このように、日本では非常に有休の取得率が低いのですが、労働者のみなさまの中には「有休を取得するには、理由が必要」と考えている方もいるのではないでしょうか。
たとえば「病院に行く」「家族の介護をする」「冠婚葬祭」など、何かしら正当な理由がないと、有休を取ってはいけないと思われていることがあります。 

しかし、有給休暇の取得に理由は不要です。
会社で有休の取得理由を尋ねられたとしても、答える義務はありませんし、答えなかったとしても、会社がその従業員を不利益に取り扱うことは認められません。査定や昇給に影響が出ることもありません。

同僚などが「何をするの?」と聞いてくることもありますが、言いたくなければ言わなくてもかまいません。

たとえば

  • 「遊園地に行く」
  • 「デートする」
  • 「釣りに行く」
  • 「旅行する」
  • 「家でDVDを見る」

などの理由でも、まったく問題ないのです。
「特に理由が見つからないから、有休を取得できない」という思い込みは捨てましょう。

4、有休を取得させないのは法律違反!

企業によっては、従業員が有休を申請すると「うちは、有休制度があってないようなものだから」とか「そういうこと言われると、困る」「査定に響くよ」などと言われて、有休を取得しないように促されることがあります。
このようなことをされたら、諦めるしかないのでしょうか?

実は、従業員が有休の取得申請をしたときに、会社が取得させないのは「違法行為」です。
労働基準法は、労働者が有休を申請してきたときに、事業者は「有給休暇を与えなければならない」と定めているからです(労働基準法39条5項)。ただ、労働者が希望するタイミングで有給休暇を与えると、事業運営に支障を及ぼす場合には、事業者には「時季変更権」が認められます。

そこで、従業員としては、理由なしに堂々と有休を申請すれば良いのです。
保障されためいっぱいの日数分を請求しても、何ら問題ありません。
時季の指定があったら、応じれば良いだけです。
会社が理由を根掘り葉掘り聞いてきたり、申請を拒絶したりする場合には、会社が違法な対応をしているということですから、おそれることはありません。

そして、2020年4月1日から、使用者は、年次有給休暇が10日以上付与される労働者(管理監督者や有期雇用労働者も含まれます。)に対し、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内 に5日について、年次有給休暇を取得させなければならなくなりました。
使用者は、この義務に違反すると30万円以下の罰金に処せられます(労働基準法120条)。さらに、労働者の請求する時季に所定の年次有給休暇を与えなかった場合は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金とかなり厳しい処罰が規定されています(労働基準法119条)。

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5、有休が取れない場合の5つの対処法

そうはいっても、どうしても有休を取れない、という方もいるでしょう。

以下では、有休を取れない場合に考えられる対処方法をご紹介します。

(1)代わりの日を設定してもらう

有休を申請したとき、会社から「今は無理」と言われることがあります。
この場合には、会社は「時季変更権」を行使していると考えられます。

そこで、「いつなら良いですか?」と確認しましょう。
それにより、会社が日にちを指定すれば、その日に休むことができます。

(2)証拠をとる

有休を申請したときに、会社が「うちでは有休は無理」「休むのなら、辞めてもらってもいい」「査定に響くぞ」などと言われて有休の取得を拒絶されたら、会社は違法行為をしているということです。
このような場合、後に会社の言動を争えるように、メールや書面、録音(ICレコーダーなど)による証拠を残しておきましょう。

(3)労働組合に相談する

有休を取得させないことは、労働者の権利への侵害です。
そこで、労働者の権利を守るための団体である「労働組合」に相談してみましょう。
社内の労働組合に相談するのも良いですし、社内にそういった団体がなかったら、業種や地域ごとの「合同労組(ユニオン)」に相談することもできます。
そうすれば、労働組合が会社と団体交渉をしてくれる可能性もあります。

(4)労働基準監督署に通報

企業が従業員に有休を取得させないのは違法行為ですので、労働基準監督署に通報することができます。
すると、労基署から企業へと是正勧告が行われて企業の体制が変わることもあります。
労働監督署について詳しくは「労基署(労働基準監督署)とは?雇用条件を改善するために知っておくべき5つのこと」の記事をご参照下さい。

(5)退職し、最後に有休を取得する

会社がブラックなので退職することを決めているならば、退職時にまとめて有休を取得することも可能です。
この方法であれば、会社との軋轢が生じないので、楽な気持ちで有休を消化することができます。

6、有休に関するQ&A

最後に、有休に関するよくあるQ&Aをご紹介します。

(1)有休の繰越について

まず、有休の繰越の可否です。
有休は毎年発生するものですが、その年度に使えなかったものを、次年度に繰り越すことができるのでしょうか?
有休の繰越自体は可能と考えられていますが、期限があります。
有休の取得権は2年で消滅しますので、2年以内に消化しないと、どんどん消滅していってしまいます。
有休が発生したら、できるだけその年度内に使ってしまう方が良いでしょう。

(2)有休の買取りについて

次に、有休の買取りの問題があります。
企業によっては「休まれると困るから、有休を買い取る」と言ってくることがありますが、このようなことは合法なのでしょうか?

有休は、労働者の「身体を休ませる」ための重要な権利なので、基本的に買取りは認められません。
ただし、2年以内に消化できなかった分や、退職前で消化できなかった分、法定日数を超える有休がある場合には、買取りが認められています。
もっとも、就業規則等で定められていない限り、会社に買取り義務があるということは困難ですので、労働者側が希望したとしても買い取ってもらえるとは限りませんので、この点は注意が必要です。

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(3)パートやアルバイトの有休について

「パートやアルバイトでも有休が認められるのですか?」という質問も多いです。
このような短時間労働者にも基本的に有休は認められています。
正社員の場合と日数の計算方法が異なりますが、以下の通り権利としては認められるので、必要に応じて計算し、きちんと請求しましょう。

パートの有休日数

(引用:厚生労働省サイト

まとめ

今回は、有休を取れないときの対処方法について、解説しました。

労働者にとって、有休は重要な権利です。会社の都合で制限されることはないので、これからはなるべくきっちり取得するようにしましょう。

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