弁護士相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。
お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ
0120-489-082
メールでのご相談

労働基準法にみる休憩時間|基本的なルールや賃金が発生するケース等を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
労基法 休憩

「仕事の用事で郵便局に行くのに休憩時間を使うように言われている」

「住み込みのマンション管理をしているが、契約時間外にも雑用が発生している」

今の仕事で、休憩、休日、有給休暇などに疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

日本国憲法第27条2項が「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。」と規定しているのを受けて、労働基準法により休憩、休日、有給休暇などが定められています。

今回は、「休憩」に焦点を絞り、

  • 労働基準法上の休憩のルール
  • 賃金が発生する「休憩」とは

などについて解説していきます。

ご参考になれば幸いです。

弁護士相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。
お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。
お電話での
0120-489-082
メールでのご相談

1、休憩時間とは〜労働基準法上の規定のキホン

(1)休憩時間は何時間?

①休憩時間のキホン

休憩は、労働基準法で規定されています

使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません(労働基準法34条1項)。

このように労働基準法34条では、使用者(会社)が労働者(従業員)に対し休憩時間を与える義務が定められています。

与える義務のある休憩時間の長さは以下の表の通りです。

労働時間休憩時間
6時間以内 不要
6時間を超え8時間以内45分以上
8時間を超える 1時間以上

使用者は、労働者に対し、このようにして休憩時間を与えなければなりません。

②「労働時間」とは実働時間

「労働時間」とは、実働時間です

例えば、開始時刻が午前9時、終業時刻が午後5時だとすると、拘束時間は8時間です。

これに休憩時間を45分与えれば、実働時間は7時間15分になります。

実働時間は6時間を超え8時間以内ですので、45分の休憩時間は適法です。

③残業対応で休憩時間は1時間に

しかしここで注意です!

恒常的に残業ありの職場文化である場合、注意が必要です。

上記の例では、残業を1時間することにより、実働時間は8時間15分になります。

そのため、休憩時間は最低1時間必要です。

そうすると、使用者は、労働者に対して、あと15分の休憩時間を与えないと違法になります。

「残業する場合、あと15分の休憩をとること」と指示をしても、早く帰りたい従業員がこのような指示に従ってくれるでしょうか。

このようなケースに備え、多くの会社では、休憩時間を予め1時間と定めているのです。

④9時から働き24時まで残業した場合の休憩時間は?

9時から働き、1時間の休憩をとって、24時まで残業した場合、実働時間は14時間です。

休憩時間は①でもみたように、「8時間を超える場合」と規定されていますが、その上限は定められていません

そのため、実働時間が14時間に及んでも、1時間の休憩時間は適法といえます。

ただし、労働基準法では、使用者は労働者に1日について8時間を超えて労働させることは禁止されています(労働基準法32条2項)。

労働者に残業をさせるには労使間で通称36協定と呼ばれる協定を締結し、残業について定めなければなりません。

そのため、36協定において残業について定めており、日ごろから残業が多めな職場であれば、残業における休憩について就業規則で定めておくべきです。

なお、残業時間の上限は法律では定められていません。

しかし、厚生労働大臣が定めた「時間外労働の限度に関する基準」に適合している必要があります。

厚生労働大臣が定めた「時間外労働の限度に関する基準」は以下の表の通りです(一般の労働者の場合)。

(2)そもそも「休憩時間」とは?

そもそも、「休憩時間」とはどんな時間でしょうか?

実は、労使関係において、その認識が異なることが一番の問題なのかもしれません。

例えば、使用者は、労働者に対し「休憩で外に出るのなら、そのついでに郵便局行って来てよ」というかもしれません。

しかし、労働者に、今日は友人とランチの約束をしていて5分でも長く話していたかったという事情があったとしたらどうでしょう。

労働者が、使用者に対し、対等な関係として「今日は無理です」と伝えられれば問題ありません。

しかし、日本の労使関係の現実において、対等と実感している人は何人いるでしょうか。

使用者からの命令の1つとして受け止め、個人的な約束を犠牲にする人が多いのではないでしょうか。

休憩とは、労働者が「自由に」使える時間をいいます(労働基準法34条3項)

休憩時間の使い方に指示(黙示の指示であったとしても)があるのであれば、それは休憩時間とはいえず、賃金が発生する場合があります。

(3)会社が休憩付与義務に違反した場合どうなるの?

上述の通り、休憩を従業員に与えることは使用者の義務です。

使用者がこの義務に違反した場合、違反した者には、6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金の刑罰が科せられます(労働基準法119条1号)。

実務上は、直ちに刑事事件になることは少なく、まず労働基準監督署の調査とともに是正勧告が出されます。

しかし、これを無視したり、是正したように虚偽の報告をしたりすれば刑事手続に移行する場合があります。

2、休憩時間の与え方

使用者が労働者に休憩時間を与えるにあたり、労働基準法では次のようなルールが定められています。

(1)労働時間の途中で与える

休憩時間は、所定労働時間の間に与えなければいけません(労働基準法34条1項)

例えば、午前9時から午後5時の勤務である場合、午前9時から午後4時15分まで休憩を取らずに働き(実働時間7時間15分)、午後4時15分から午後5時までを休憩時間とするという就業規則は違法です。

(2)一斉に与える

休憩時間は、従業員全体に対し、一斉に与えることが原則です(労働基準法34条2項)

しかし、一部の業種と、労使協定がある場合には、例外として一斉に与えなくても違法ではありません。

(3)分割付与は違法ではないが合理的な理由は必要

労働基準法では、休憩時間を連続して与えることについての規定がありません

そのため、例えば、1時間の休憩時間を30分、15分、15分、などと分割して付与することも違法ではありません。

ただし、厚生労働省は、このような分割された休憩時間は、(2)で後述する休憩時間の自由利用の原則に反する場合があると指導しています。

このような社内規定になっている会社で、労働者がこの分割休憩に合理性や意義を感じない(連続して休憩しても問題ない)場合は、使用者と改善に向けての話合いをすべきです。

3、休憩時間は雇用形態に関係なく付与される

正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト、パートなど従業員の雇用形態に関係なく、休憩時間は平等に付与されます

例えば、労働時間が同じ8時間の正社員とアルバイトに対して、正社員には1時間の休憩時間を与えるが、アルバイトには休憩を与えないということは違法です。

この場合、アルバイトにも1時間の休憩時間をあたえなければなりません。

4、休憩時間は給料は出ないの?

休憩時間は自由に利用できる時間ではありますが、使用者の監督下にある拘束された時間です。

自由とはいっても何をしてもよいというわけではなく、限界はあります。

しかし、そもそも賃金は「労働」の対償として支払われます(労働基準法11条)。

休憩は「労働」ではないため、使用者には賃金を支払う義務はありません

ただし、3(2)でご説明した通り、休憩時間にもかかわらず、従業員が自由に時間を使えず「労働時間」とみなされる場合には、使用者は、その時間に対して、賃金を支払わなければなりません。

5、休憩でトラブルになる4つのケース

さまざまな勤務形態の中では、「休憩」に納得がいかず、トラブルになるケースがたくさんあります。

ここでは休憩トラブルを4つみていきましょう。

(1)休憩時間中に対応せざるを得ない

電話の相手にこちらの休憩は関係ありませんから、鳴った電話にはいつだって出ることが期待されます。

電話に対応しなければならないから、お弁当はデスクで食べると慣習上決まっているという会社もあるでしょう。

また、来客が来たらお茶を出すという場合には、休憩中であっても対応せざるを得ません。

複数のお茶出しスタッフがいて、休憩中のお茶出しについては交代制と決めている場合でも、自主的に休憩中の対応を買って出てしまっていることもあるでしょう。

このようなことは、人数が少ない会社ではありがちなのではないでしょうか。

(2)手待時間を休憩時間とみなされる

手待時間」とは、指示がきたらすぐ対応するよう待機している時間です。

タクシー運転手、貨物待ちの貨物トラック運転手、来客待ちの来客当番などをイメージするとわかりやすいでしょう。

携帯電話を操作する程度の自由さはあるかもしれませんが、対応すべき事態が起きたらすぐに動かなければならない状態を考えれば、この時間を休憩時間と言ってよいのかと疑問に思うのも当然でしょう。

(3)夜間などの1人勤務で休憩がとれない

夜間のアルバイトなどで店舗に1人きりで、しかも勤務時間は6時間超というケースもたくさんあります。

店長からは45分休憩とってねと言われてはいるものの、絶え間なくポツポツとやってくるお客様にエンドレスな対応をしなければなりません。

「ずっと働いてる状態」だと不満がたまるケースもあるでしょう。

(4)住込み管理などで24時間対応と思われる

アパートの住込み管理などで、契約は9時から18時までのはずが、早朝のゴミ出しや夜間の住人対応など、時間外にも仕事が発生しているケースがあります。

住込みという特殊性から「仕方ない」と諦めている方も多いのではないでしょうか。

6、休憩トラブルを解決する方法

休憩トラブルを解決する方法は、次の4つです。

(1)休憩時間は働かないことを表明する

個人事務所などで、社長や上司の休憩の認識が甘い場合には、休憩時間は労働者の権利であることを伝え、休憩時間を自由に使わせてほしい旨交渉しましょう。

あなただけではなく、他のスタッフの方もあなたと同様の状況にあるかもしれません。

同僚とも相談し、行動してみてください。

ある程度の規模の会社であれば、会社の担当部署に申し入れましょう。

労働基準法に規定された休憩時間の付与を求める「申入書(通知書)」を会社宛に送付するという方法も効果的です。

書面を送付することで、将来的に会社側との裁判になった場合にも、会社が労働基準法に義務付けられている休憩を与えていなかったことの証拠を残すことができます。

(2)賃金交渉をする

休憩時間になんらかの労働を余儀なくされた場合、それは休憩時間ではなく労働時間といえます。

休憩なのか、労働なのかの境目が明確に設けられないような仕事において、もし賃金計算が時間計算を基礎にされている可能性があれば、損のない方法での計算に変更してもらうよう交渉しましょう。

(3)労働基準監督署に相談する

会社全体として休憩時間の捉え方がおかしいと感じているならば、労働基準監督署に相談することもできます。

このような会社は、休憩時間のみならず、休日、有給休暇などについての考えが甘い可能性が高く、また、その他の従業員の権利の理解についても考えが甘い可能性があります。

会社の問題点を洗い出し、労働基準監督署に相談することができます。

労働者は、労働基準監督署の労働基準監督官に対して違法行為の申告を行うことができます(労働基準法104条1項)。

申告が行われた場合、労働基準監督官は必要に応じて会社の調査を行います。

(4)弁護士に相談する

上記3つの方法を取るにしても、一人で行動を起こすことに不安を感じることもあるでしょう。

または、同僚は不満に思っておらず自分のみが休憩を与えられていないといういやがらせを含んだケースもあるかもしれません。

そのようなケースでは、会社に対する損害賠償請求も考えられます。

一人で悩むことはありません。

弁護士に相談し、弁護士と一緒に解決の道を考えていきましょう

まとめ

使用者は、労働基準法34条に基づき、休憩時間を労働者に与える義務があります。

法律で定められている以上、労働基準法に規定された休憩時間が与えられていなかったり、わざと間違った方法で休憩時間が与えられていたりする場合は違法となります。

労働者にとって、休憩時間の取得は権利です。本来なら取得できるはずの休憩が取得できていない場合、会社に対してしかるべき対応を求めましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

弁護士相談実施中!


当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には弁護士にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お気軽にベリーベスト法律事務所までお問い合わせください。

SNSでもご購読できます。

カテゴリー

平日9:30〜21:00、土日祝9:30〜18:00
  • 電話で無料相談する