相続について弁護士に相談したいけれど、大阪の弁護士はどのように探せばよいのだろう……。希望は叶うのか…。
- 両親も今年で80歳。そろそろ相続対策を考えておいたほうが良いのかも…
- 仲の良かった親族同士が遺産相続をきっかけにいがみ合うことも多いらしい。家族が遺産相続を機に関係が変わるのは嫌だ。やっぱり専門家に相談すべき?
- 「相続問題は弁護士に」というけれど、これまで弁護士なんてかかわったこともない…相続問題を相談したらどのぐらい費用がかかるの?流れも知っておきたい。
相続に関する問題は、できる限り早いタイミングで弁護士に相談することがスムーズな解決につながります。
大阪という地域には遺産相続の経験が豊富な弁護士も多くいますので、無料相談などを通して実際にアドバイスを受けてみるのが良いでしょう。
今回は、
- 大阪という地域における相続問題の特徴
- 弁護士に相続問題を相談した場合の費用相場
- 実際に相談する弁護士を選ぶときの判断基準
といった内容について解説いたします。
遺産相続や相続税の問題は、少しでも早く対策を講じておくことが大切ですから、実際に相談する弁護士をどう選べばいいのか?についてはあらかじめ判断基準を持っておきましょう。
この記事が、大阪で相続問題について相談できる弁護士をお探しの方の参考になれば幸いです。
相続の相談について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
目次
1、相続に強い弁護士を大阪で探したい!相続を弁護士に依頼することはトラブル防止に効果的
相続を弁護士に依頼することは、親族同士の遺産相続争いを回避することにつながります。
「弁護士なんか立てなくても、うちは親族同士仲良くやっているから問題ない」と思われる方もひょっとしたらいらっしゃるかもしれません。
しかし、遺産相続の問題については、「日ごろから仲の良い親族」でも話し合いがスムーズにいかないケースが多いのが現実であることに注意が必要です。
というのも、遺産相続とは、ものすごく簡単にいえば「誰がどれだけの取り分をとるのか」の問題だからです。
相手が日ごろから親しい人であるほど「本当は言いたいことがあるんだけど、気を使ってしまってなかなか伝えられない。気が付いたら相手の思うとおりに話が進んでいてなんだかモヤモヤ…」ということは少なくありません。
弁護士に遺産相続に関する手続きを依頼した場合、親族同士で利害が衝突するようなケースでも、法律のルールに従って公平な解決方法を提案してもらうことができます。
お金の問題は感情的な対立になりがちですので、専門家に間に入ってもらうことでストレスなく相続手続きを完了しましょう。
2、大阪における相続の特徴
大阪という地域における相続の特徴として、「相続財産全体に占める土地の割合が少なく、株や現預金といった金融資産の割合が高い」ということがあります。
簡単にいえば「財産をすぐに現金にしやすい形で持っている人が多い」ということが言えるでしょう。
具体的には、大阪国税局が発表している「平成29年分の相続税の申告状況について」という統計データが参考になります。
課税価格 | 課税対象の被相続人数 | 一人当たりの課税価格 | 現預金など | 土地 | 有価証券 | その他 | 全体 | |
大阪 | 2兆5886億円 | 約1万8千人 | 1億4128万円 | 33% | 30.2% | 19.7% | 17.10% | 100% |
東京 | 5兆5942億円 | 約3万5千人 | 1億6001万円 | 29.6% | 40.1% | 15.5% | 14.80% | 100% |
名古屋 | 2兆2059億円 | 約2万6千人 | 1億3214万円 | 29.62% | 40.41% | 13.44% | 16.53% | 100% |
大阪の財産の形に関するデータだけを抽出してみると、以下のようになります。
- 現預金など:33.00%
- 土地:30.20%
- 有価証券:19.70%
- その他:17.10%
また、大阪における相続税の課税価格は、近年は増加傾向にあることも重要です。
平成27年以降、3年分の統計データを比較すると以下のようになります(大阪のみ)。
課税価格 | 課税対象の被相続人数 | 一人当たりの課税価格 | 現預金など | 土地 | 有価証券 | その他 | 全体 | |
平成27年 | 2兆4175億円 | 約1万7千人 | 1億4502万円 | 32.2% | 31.8% | 18.9% | 17.1% | 100% |
平成28年 | 2兆4324億円 | 約1万7千人 | 1億4071万円 | 32.8% | 32.3% | 18.1% | 16.8% | 100% |
平成29年 | 2兆5886億円 | 約1万8千人 | 1億4128万円 | 33% | 30.2% | 19.7% | 17.1% | 100% |
一般的に、相続税は、土地や建物という形で財産を保有している人には負担が小さく、現預金などの形で保有している人に対して負担が大きい税金です。
これから相続対策を考える段階という人は、現預金の形で保有している財産を不動産に換えることが相続税対策になることもありますので、、税理士にご相談の上で検討されるのもよいでしょう。
また、有価証券の形での相続財産が比較的多いことは、株式投資などのための運用資産が割合的に多いことの他に、オーナー企業の経営者が自社株(非上場株式)の形で財産を残すケースが多いことをうかがわせます。
中小企業の事業承継に関しては「事業承継税制」という税軽減措置が使えますので、弁護士や税理士といった専門家に相談してみてください。(事業承継税制は、後継者による事業の継続を条件として、実質的に贈与税や相続税の負担が免除される制度です)
3、大阪の弁護士数や事務所数について
大阪は、東京に次いで弁護士の数が多い地域です。
2018年度版の「弁護士白書」によると、都道府県別に弁護士の数が多い地域のランキングは以下のようになっています。
- 第1位:東京(1万8879人)
- 第2位:大阪(4562人)
- 第3位:愛知(1958人)
- 第4位:神奈川(1635人)
- 第5位:福岡(1281人)
なお、重要なことは「相談したいと思ったときに、最適な弁護士がスムーズに見つけられるか」ですから、地域別の人口に対する弁護士数の割合を考えることが大切です。
弁護士1人当たりの人口数を見た場合には、以下のようになります。
- 東京:727人
- 大阪:1934人
- 愛知:3843人
- 神奈川:5602人
- 福岡:3987人
こうして見ると、東京と大阪は他の地域に比べるとかなり弁護士が密集している地域ということができるでしょう。
その原因としては、近年では個人で開業する弁護士よりも、大手の法律事務所(所属する弁護士の数が数十人を超えるような事務所)に所属して活動する弁護士の数が増加しているということが考えられます。
2016年 | 2017年 | 2018年 | |
1人事務所 | 9404 | 9689 | 10038 |
2人事務所 | 5868 | 5980 | 5936 |
3人~5人事務所 | 9027 | 9222 | 9540 |
6人~10人事務所 | 5092 | 5377 | 5469 |
11人~20人事務所 | 3047 | 3192 | 3282 |
21人~30人事務所 | 1339 | 1377 | 1278 |
31人~50人事務所 | 769 | 823 | 997 |
51人~100人事務所 | 531 | 556 | 536 |
100人以上事務所 | 2603 | 2764 | 2990 |
合計 | 37680 | 38980 | 40066 |
規模の大きな事務所は、扱ってきた相続問題の数や内容も豊富です。
4、相続問題で弁護士を探す場合の着目点
上でも見たように、大阪という地域は多くの弁護士事務所が競合している状態といえます。
このことは、弁護士に相談する人の立場からすると、「選択肢がたくさんある」というメリットがある一方で、「選択肢がたくさんありすぎて、何を基準に選べばよいか迷う」と感じてしまうことも少なくないでしょう。
そのため、大阪で実際に弁護士を探す場合には、弁護士を選ぶための判断基準をあらかじめ持っておくことが大切です。
具体的には、次のような点を参考に、相談する弁護士を選ぶと良いでしょう。
- (1)相続問題を扱っている弁護士であること
- (2)大阪で相続問題の実績を持っていること
- (3)親身になって話を聞いてくれるか
- (4)税にも詳しいか、税理士と連携しているか
- (5)自分に合っているか
以下で順番に説明いたします。
(1)相続問題を扱っている弁護士であること
弁護士は法律に関する問題全般を扱う専門家ですが、それぞれ得意とする分野というものがあります。
遺産相続や相続税に関する問題を相談するなら、当然ながらこうした相談を扱ってきた経験の多い弁護士事務所を選ぶようにしましょう。
それぞれの弁護士事務所でどのような問題を扱っているかは、その事務所のホームページなどを見るとくわしく知ることができます。
(2)大阪で相続問題の実績を持っていること
上でも見たように、遺産相続は地域によって特徴があります。
現在大阪に居住されている方が弁護士を探す場合には、大阪での相続に関する取り扱い実績が豊富な事務所を選ぶようにしましょう。
なお、弁護士事務所へは相談のために何度か足を運ぶ必要がありますから、あなたのご自宅や勤務先から相談に行きやすい場所にある事務所を選ぶことも重要です。
(3)親身になって話を聞いてくれるか
相続をめぐっては、親族同士の感情的な対立からなかなかスムーズに話し合いが進まなくなってしまうことが少なくありません。
そのため、遺産相続について相談する弁護士は、単に法律にくわしいだけではなく、話し合いを仲介する役割をしっかり担ってくれる世故にたけた人を選ぶ必要があります。
実際に面談をしたときには、あなたの相談を親身に聞いてくれる弁護士であるかどうかをしっかりと見極めるようにしましょう。
(4)税にも詳しいか、税理士と連携しているか
遺産相続に関する問題は、大きく分けて「誰がどの財産を相続するかの問題」と、「相続税の負担はどうなるかの問題」の2つがあります。
弁護士は法律の専門家ですので、本来は前者が専門分野であり、後者については税理士が専門家です。
相続を考える時には、それが事前の対策を検討するタイミングでも、亡くなった後の手続きをするタイミングでも、法律と税金の問題を並行して解決していかなければなりません。
相談する内容によって弁護士事務所と税理士事務所を行ったり来たりしなければならないというのはなんとも非効率です。
近年では、弁護士事務所内に税理士が所属するケースや、税知識も詳しい弁護士が在籍している弁護士事務所が増えてきていますから、遺産相続の相談はこうした事務所を選ぶようにしましょう。
(5)自分に合っているか
遺産相続の問題は、解決までに数か月~1年以上の時間がかかることも少なくありません。
その間、弁護士とは二人三脚で手続きや話し合いを進めていくこととなりますので、性格的なフィーリングもとても重要です。
無料相談などを活用すれば、リスクなく弁護士との相性を確かめることができますので、実際に弁護士と会って話をする機会にはこうした面での相性にも注意しておきましょう。
5、相続における弁護士費用の相場
弁護士に相談する際に気になるのが費用ですが、遺産相続の相談についてはそれぞれの弁護士事務所によってかかる費用が異なります。
また、実際に依頼される場合には、基本的には着手金と成功報酬の2つの費用を負担することとなります。
遺言書の作成、相続放棄の手続き、遺産分割協議、調停、訴訟など依頼内容に応じて金額が設定されていますので、相談される際に、その事務所ではどのような金額になっているかを詳細に確認されると良いでしょう。
まとめ
今回は、大阪で相続問題の相談ができる弁護士をお探しの方向けに、相続問題の地域的な特徴や、弁護士を選ぶときのポイントについて解説いたしました。
大阪という地域には弁護士事務所が多いため、相続問題にくわしい弁護士を探すのにそれほど苦労はしないといえます。
その一方で、具体的にどの弁護士を選ぶか?についてはしっかりと判断基準を持っておかないと、選択肢が多すぎて選べないという状態にもなりかねませんから、本文で解説した「相続問題で弁護士を探す場合の着目点」を参考に、依頼する弁護士を探されてみてください。
なお、弁護士を選ぶ際には相性も重要ですから、最終的には実際に目を見て話をしてみることが大切といえるでしょう。
ベリーベスト法律事務所は全国に展開する法律事務所です。多くの弁護士が所属しており、扱ってきた案件も多く、経験の蓄積があります。
全国にあるため、ご自身の住む地域と関係者の住む地域が異なるという場合にもテレビ電話なども活用しながら最も適切な地域にいる弁護士が対応することが可能です。
無料相談も実施していますので是非ご相談ください。