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仕事中のケガで労災認定されるための5つのポイント

仕事中のケガ

仕事中に負ったケガは、労災保険で認定されるのかな?

例えば仕事で使う機械で腕を骨折してしまったなど、明らかな業務上の事故でケガを負った場合、労災保険が認定されることに疑問がある人は少ないでしょう。
しかし、店内での転倒、転落、ハサミやカッターなどでのケガ、重いものを持ち運んで腰を痛める、など、「従業員個人のミスでは?」というようなケースでは、労災保険の認定を疑問視する人もいるのではないでしょうか。

今回は、

  • 仕事中のケガは労災保険で認定されるのか

について、弁護士がわかりやすく解説します。ご参考になれば幸いです。

【参考:業種ごとの労働災害の実態】

第3次産業の主な内訳

①小売業14,947人

(29年比1,066人・7.7%増)

②社会福祉施設9,545人

(同807人・9.2%増)

③飲食店5,015人

(同294人・6.2%増)社

出典:厚生労働省「平成30年の労働災害発生状況を公表」

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1、仕事中のケガは「労働災害」として労災保険が適用できる

仕事中の怪我は「労働災害」

(1)労働災害とは何か

労働災害とは、法律上、「労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり又は死亡すること」(業務災害。労働安全衛生法第号)、「労働者の通勤による負傷、疾病、障害又は死亡」(通勤災害。労働災害補償保険法号)などと定義されます。

労働災害については、会社が治療費を払ったり、休業中の賃金の一定の割合を支払う義務があるとされています(労働基準法75条、76条)。人を雇って業務を遂行する以上は、会社には被用者(労働者)を守る義務があるからです。

(2)業務災害と通勤災害

労働災害には「業務災害」と「通勤災害」があります。

①業務災害

業務上の事由により発生した災害です。すなわち、労働者が業務が原因でケガや病気になったり、不幸にして亡くなることです。

仕事の上で(業務遂行性)、仕事が原因で(業務起因性)のつの要件が必要です。

業務遂行性としては、仕事の準備や後片付けのときも含まれますし、出張中の事故なども含まれます。
業務起因性としては、労働者の過失の有無を問わず仕事が原因ならば広く認められます。後で具体的な事例を用いて詳しくご説明します。

②通勤災害

通勤のときにケガや病気になったり不幸にして亡くなることです。
「通勤」は労働者が就業のために住居と就業場所との間を往復する、というのがイメージされると思いますが、例えば、単身赴任の人が帰省先の住居から赴任先の住居に移動することなども含まれ得るとされています。

通勤災害は「合理的な経路及び方法により行うこと」という要件があります。
これも後で具体的な事例でご説明します。

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2、労働災害にあった労働者や遺族は労災保険で保護される

労働災害にあった労働者や遺族は労災保険で保護される

(1)労災保険とは

前述のように、労働災害については、会社が治療費を払ったり、休業中の賃金の一定の割合を支払う義務があります(労働基準法75条、76条)。

しかし、会社に支払能力がないとか、大きな事故で会社だけでは支払いが難しいこともあります。
そこで、会社(事業主)が保険料を負担し、国が労災についての補償などを行う「労働者災害補償保険(労災保険)」という仕組みが作られています。

全国の会社が保険料を出し合って労働者が労災事故にあったときに助け合う仕組みであり、国が事業主に代わって必要な補償などを行う公的な保険制度です。

もともとは業務上の災害を対象にしていましたが、労働者の通勤中の事故にも範囲を拡大しています。
労働者は、働くために会社に行くのであり、通勤途中の事故についても、労働者を守る必要があるからです。

さらに、事故への補償(損失の補填)にとどまらず、労働者の社会復帰の促進、労働者及びその遺族の援護などまで、保険の目的の範囲を拡大し、広く労働者の安全衛生を確保する仕組みになっています(労働者災害補償保険法条)。

(2)健康保険とは目的も役割も違う

 労災保険は労働者の業務や通勤の災害についての給付を行うものです。

これに対し、健康保険は業務災害や通勤災害以外の傷病(私傷病)への給付を行うもので、目的も役割も違います。

労働災害なのに健康保険で治療を受けるのは間違いです。
この点についても後述します。

(3)労災保険の給付内容は非常に手厚い

労災保険の給付の内容は非常に手厚いものです。

また、労災のうち業務災害については、厳格な解雇制限もあり、労働者の保護が図られています(労働基準法19条)。

末尾に健康保険との比較表も掲載しています。
参考にしてください。

①療養給付

ケガや病気について無料で治療が受けられます。健康保険のような3割の自己負担はありません。

②休業給付

ケガや病気で仕事ができず賃金が得られないときに4日目から給付されます。1日当たり給付額は「ボーナス除きの月給を日額換算した8割の額」とお考え下さい。割が休業に対する損失の補填(補償)、割が労働者の社会復帰支援とされています。

健康保険でも、休業について「傷病手当金」という制度がありますが、最長でも年半という期間制限があります。
労災の休業給付には期間制限はありません(もちろん、労災においても、「労災によって休業が必要な期間だけ」休業給付が支払われることとなっており、必要性もないのに無期限に休業給付がなされるわけではありません)

③傷病年金

療養を開始後1年半経過したが治癒せず重い症状が続くときに給付されます。

④障害給付

ケガや病気が症状固定となったときに一定の障害が残ってしまった場合、年金や一時金が給付されます。

⑤遺族給付

労災によるケガや病気で被災労働者が亡くなった場合、ご遺族に支給されます。

前述の通り、労災保険は労災事故による損失の補填のみならず、労働者・ご遺族などの社会復帰も労災保険の目的であり、手厚い給付が用意されています。

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労災保険給付の全体像を解説しています。

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実際の給付額の計算例も示しています。

(4)健康保険で治療したら切り替えを

労災であるにもかかわらず健康保険で治療を受けていた場合や、後で労災に該当すること知った場合には、労災保険に切り替える必要があります。
会社側が労働災害の事実を隠せば、「労災隠し」として、労働基準監督署などから厳しい指導を受ける可能性があります。
何といっても労災保険の手厚い給付を受けないのはあまりにももったいないといえます。

労災への切替えが完了すれば、病院の窓口で支払っていた自己負担金3割が返金されます。

(詳細は厚生労働省パンフレット参照「お仕事でのケガ等には、労災保険!」

(5)交通事故など第三者行為災害の場合

「第三者行為災害」とは、労災の原因が第三者によって生じ、被災労働者やご遺族(以下「被災者等」)に対して、第三者が損害賠償の義務を有しているものです。

通勤中に交通事故に遭うなどして会社以外の第三者にケガをさせられたようなケースが代表的な例です。

このような場合は、被災者等が労災給付と加害者の損害賠償の二重取りをすることはできないことから、第三者による損害賠償と労働災害による給付の調整が行われます。

詳細はリーガルモールの次の記事を参照してください。

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3、ケーススタディ|こんな場合も労働災害?

ケーススタディ|こんな場合も労働災害?

以上から、労働災害にあったとき、あるいは、労働災害かもしれない、と思われたならば、ともかく労災の請求をしてみるべき、とご理解いただけるでしょう。
なお、労災認定は労働者の過失の有無とは関係なく受けることができます。

また、労災の認定は労働基準監督署長が行うものです。会社が行うものではありません。
会社が「これは労災ではないだろう」などと勝手に決めつけて、労働者の労災請求を妨げるようなことがあってはなりません。

この項では、こんな場合も労災になりうる、あるいは労災認定が難しい、というきわどい事例を、公益財団法人労災保険情報センターのホームページ労災になりますかからいくつか抜粋してご紹介します。

(1)業務に伴う必要な行為など

①重量物を人で配送している時に、同僚が手を滑らせ、自分人で配送物を支えたため、腰を痛めてしまいました。

【回答】

業務中の行為であり、問題なく業務災害と認められるでしょう。
「突然の出来事により、急激な強い力が腰にかかったことにより生じたものと考えられる」ことが理由です。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答2

②会社の正面玄関は、休日はシャッターが下ろされていますが、休日に、近隣住民から強風で会社のシャッターが風であおられているとの連絡がありました。
休暇中でしたが、出勤して修理している際にケガをしてしまいました。

【回答】

緊急事態の必要な対応であれば、会社の命令がない場合でも業務遂行性が認められ、業務災害と認められるでしょう。

公益財団法人労災保険情報センターによれば、「会社施設の防護と近隣住民の方の安全性を確保するという従業員としての必要行為であることから業務上災害となるでしょう。」とのことです。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答9

(2)休憩時間中の行為

従業員が昼食のため社員食堂へ行こうとして、階段で足を滑らせ骨折しました。

【回答】

業務災害と認められるでしょう。
「休憩中であっても、会社施設内にいる限りは業務遂行性があり、災害原因が階段で足を滑らせたという事業場施設に関係している」ことがポイントです。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答11

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(3)業務に付随する合理的行為

業務中に、トイレに行こうとして、階段でつまずき、転倒してケガをしました。

【回答】

業務それ自体ではなくても、トイレや飲水などの生理的な行為は「業務に付随する行為」として業務遂行性が認められます。
また、「階段という会社の施設が関係したケガ」でもあり、業務災害と認められます。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答4

(4)出張中の事故

セールスのため出張した従業員が、宿泊先のホテルの室内で足を滑らせ転倒し、骨折しました。

【回答】

出張に通常伴う行為中の災害です。
業務災害となるでしょう。
出張は、「一般には、事業主からの命令を受け、特定の用務のために通常勤務している場所を離れてから戻るまでの一連の過程全般について、事業主の支配下にある」(公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」問16の回答より引用)と考えられています。

なお裁判例の中では、宿泊先のホテルで飲酒して転倒しケガをしたケースで、業務災害と認定されたものもあります(大分労基署長事件。福岡高判平成5年4月28日労判648号82頁)。
とはいえ、歩行もできないほど泥酔していたというような場合は、業務遂行性が失われ労災認定されないこともあるでしょう。

(5)自然災害

自然災害による事故は、通常は労働災害にならないとされていますが、次のような場合は労災認定されることがあります。

①大地震が発生し、従業員が事務所から避難する際に負傷しました。

【回答】

「仕事の継続が困難で、身の危険を避けるための避難行為は合理的な行為」と考えられ、業務災害となるでしょう。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答36

②事務所が急斜面にあり、先日の土砂災害で事務所が流されて、従業員がケガをしました。

【回答】

「事務所の立地、地理・地質的に崩壊の危険があるものが現実化した」場合には業務災害となるでしょう。

引用:公益財団法人労災保険情報センター「労災になりますか」答35

通勤災害については、次の記事で詳しく解説しています。

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どんな場合が通勤災害になるかならないか、という具体例も豊富に紹介されています。交通事故の場合の自動車保険などとの関係なども解説しています。

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4、仕事中のケガで労災認定がされなかったらどうする?

労災認定がされなかったらどうする?

労働災害かどうかは、労働基準監督署長が認定します。
認定されない場合の対応についてのポイントは次の通りです。

(1)労災認定がされない場合とは

業務災害として労災の給付を受けるためには、「業務遂行性」「業務起因性」が認められることが要件となっています。
通勤災害は、「住居と就業の場所との間の往復」等について合理的な経路・手段で行われることが要件です。

労働基準監督署長が、これらについて該当しないとして労災認定しないことがあります。

(2)審査請求・行政訴訟

労基署長の判断に不服があれば、審査請求さらには行政訴訟に訴えることができます。

①都道府県の「労働者災害補償保険審査官」への審査請求

当該労基署を管轄する都道府県の「労働者災害補償保険審査官」(「審査官」)に審査請求します。請求の期限は、労災保険給付決定を知った日の翌日から起算して3か月以内です。

【参考】厚生労働省「労災保険審査請求制度」

②厚生労働省の「労働保険審査会」への再審査請求

審査官への審査請求の決定内容に不服があれば、厚生労働省の労働保険審査会への再審査請求ができます。
再審査請求の期限は審査官の決定から2か月以内です。

③行政訴訟(原処分の取消訴訟)

審査官の決定や労働保険審査会の裁決に不服があれば、行政訴訟で取消しを求めることができます。

(3)労災保険以外での損失の補填方法

①会社への損害賠償請求

労災の発生について会社に責任がある場合(=会社の安全配慮義務違反がある場合)には、労災保険による請求だけでなく、会社に損害賠償を請求することも認められます。労働者として、両方の請求をするのも、片一方だけ請求するのも可能です。労災保険では定率・定額の給付を受けられるに過ぎませんので、これに含まれないもの(例えば精神的障害への慰謝料)は会社に請求することとなります。

身体に重度の後遺障害が残ってしまう程の大ケガを負ったような場合には、労災から出ない慰謝料だけでも数千万円に及ぶことがありますので、労災の発生について会社や他の従業員に責任があると考えられる場合には、会社へ何らかの請求ができないかについて弁護士に相談してみるべきでしょう。

②加害者への損害賠償請求

労災が会社の他の従業員等の故意過失により生じたのなら、当該個人に対して損害賠償請求することも可能です(民法709条など)。
会社に対して使用者責任を追及する(民法715条)ことも可能です。

労災が第三者によるものなら前述2、(4)第三者行為災害として当該第三者に損害賠償請求することも可能です。

5、仕事中のケガにおける労災についての相談先

仕事中のケガにおける労災についての相談先

(1)労働基準監督署

労災を扱う直接の窓口です。労災の請求書の書き方なども相談してみるべきでしょう。
会社が非協力的であっても労働者自身でも請求できます。

【参考】全国労働基準監督署の所在案内全国に320ヶ所以上あります。)

(2)都道府県労働局「総合労働相談コーナー」

総合労働相談コーナーに相談することも可能です。
あらゆる労働相談を幅広く受けてくれる窓口です。
労基署への取り次ぎもしてくれます。

(3)弁護士・社会保険労務士などの専門家

労災請求の手続きだけの相談であれば、社会保険労務士に相談するのも良いでしょう。
もっとも、会社との紛争が想定される場合には、労働災害に詳しい弁護士への相談をお薦めします。労災請求のみならず、会社との交渉などもワンストップで対応してくれます。

まとめ

仕事中のケガは幅広く労災と認定されることがお分かりいただけたかと思います。
労災の可能性があるなら、早めに労災保険指定医療機関の診察を受け、労働基準監督署に相談されることです。

労災に遭われてしまったときは、速やかに適切な治療を受け、また法令で定められた給付をしっかり受けながら、安心して治療に専念してください。
そして、会社に責任があるような場合には、弁護士に相談してしっかりとその責任を追及していきましょう。

【参考】最寄りの労災保険指定医療機関は、次のリンクで検索できます。
指定医療機関で治療を受ける方が手続きも簡単です。
一度検索してみてください。

労災保険指定医療機関検索

【参考:労災と健康保険の比較表】

 

労災保険の給付

健康保険の給付

(1)原因

①業務災害(業務上の事由により発生した災害)

②通勤災害

左記以外(私傷病)

(2)保険料

事業主(会社)全額負担

事業主(会社)と労働者が折半負担

(3)給付内容

 

 

療養の給付

本人負担ゼロ

(労災保険から全額給付)

本人負担3割

(健康保険から7割給付)

休業給付

ケガや病気のため働けず賃金を得られないときに、休業日目から賞与除きの賃金の80%を支給

傷病手当金

1年6月を限度に標準報酬の3分の2を支給 

③傷病年金

療養開始後年6ヶ月たっても治らず重い症状が継続。年金+特別の一時金

④障害給付

ケガや病気が一応治っても障害が残った場合、その状況により年金または一時金

⑤遺族給付

ケガや病気で労働者が亡くなったときに、その状況により遺族に年金または一時金を支給。給付水準は、状況次第で③④に近いものになることもあります。

 葬祭料など

 

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