同窓会がきっかけで不倫が発生することが非常に多いことをご存知でしょうか?同窓会は学生時代の友人や知人と久々に再会できる場所であり、楽しい時間を過ごすことができます。
しかしながら、そこで昔好きだった人と再会したり、以前とは違った魅力を持つ人に出会ったりすることもあります。突如として綺麗になった女性や成功を収めた男性など、さまざまな要素が不倫の火種を生み出してしまうのです。
そこで、本記事ではベリーベスト法律事務所の弁護士が監修し、同窓会が不倫の発生に繋がる理由や、不倫を防ぐ方法、そしてパートナーが不倫した場合の対処法などを解説します。
多くの離婚事件を解決してきた専門家のアドバイスを参考に、同窓会での不倫に悩む方々が適切な対処を取る手助けとなれば幸いです。
目次
1、同窓会がきっかけの不倫はよくある?
そもそも、同窓会がきっかけでの不倫は、そんなに頻繁に起こるものなのでしょうか?
このようなことに統計があるわけではありませんが、同窓会で、初恋の人に再会することも多いですし、その後、話が盛り上がってついつい、ということもあるでしょう。
夫や妻が同窓会に出掛けていくときには、注意した方がよいかもしれません。
2、同窓会がきっかけで不倫が起きる3つの理由
それでは、同窓会では、どうして不倫がおきやすいのか、その理由を考えてみましょう。
(1)昔好きだった人や元彼、元彼女と再会する
学生時代は、たいていの方が初恋を経験しているはずです。
相手に告白できずに終わってしまったり、好きだったけれども届かなかったりした思いもあるでしょう。
そのような場合、大人になって再会しても、やはり相手のことはよく見えてしまうのです。
また、大人になっていると、いろいろな恋愛経験を積んでいたり結婚していたりするので、異性に対する遠慮やためらいがなくなります。
そこで、昔伝えられなかった思いも簡単に伝えることができます。
それを相手が受け入れてしまったら、簡単に不倫につながってしまうのです。
同窓会で、元彼や元彼女と再会して、盛り上がってしまうケースなどもあります。
(2)ギャップがある
同窓会に行くと、昔の印象と全く異なる人がいるものです。
昔は、どこにいるのかわからないような地味なキャラだった人でも、見違えるように美しくなっていたり、格好良くなっていたりします。
経営者や医師として成功している人もいるでしょう。
このようなギャップがあると、人は大変に心を引かれてしまいます。
そういった相手にアプローチをかけて、相手がそれを受け入れてしまったら、不倫につながってしまいます。
(3)共通点が多く、話が盛り上がりやすい
同窓会で会う人は、すべて同じ学校の出身者ばかりです。
当然、お互いに強い親近感を抱いていますし、共通する話題もたくさんあります。
通常一般の場合なら、「学校はどこ」「趣味は何」など、共通点を探すところから始まりますが、同級生の場合、すでにそのような段階がクリアされているのです。
お互いをニックネームで呼び合っているケースもあるでしょう。
このように、お互いが親近感を持つことにより、簡単に不倫につながってしまいます。
普通の不倫のケースよりも、明らかにハードルが低いと言えます。
3、同窓会をきっかけとする不倫を未然に防ぐ方法は?
それでは、パートナーが同窓会に行こうとしているとき、未然に防ぐ方法はないのでしょうか?
以下で、いくつか考えられる方法をご紹介します。
(1)不倫をしないよう、釘を刺す
まずは、パートナーが同窓会に行く前に、浮気をしてはいけないと釘を刺しておきましょう。
たとえば、社内やサークルなどの不倫の場合、一度釘を刺されても、何度も会っているうちに流されてしまったり心が揺らいでしまったりすることがあります。
これに対し、同窓会では、そのときに一度顔を合わせるだけですから、その日に「浮気してはいけない」という意識を植え付けておけば、不倫に走られる可能性がかなり低くなります。
あまり深刻そうに言うと、相手も不快に思ったり「疑われているのか?」などと感じたりすることもあるので、軽い感じで「浮気しないでね」などと言っておくのが良いです。
冗談交じりで「もし浮気したら離婚だからね」「浮気したら、もう全部終わりだよ」などと言っておきましょう。
(2)不倫のデメリットをさりげなく伝える
パートナーが同窓会に行くときには、不倫のデメリットをさりげなく伝えておくのも効果的です。
人は、何となく「不倫はしない方がいい」と思っていても、実際に不倫をしたらどのような問題が発生するのか、はっきりと意識していないことが多いです。
そこで、不倫したらどんな不利益があるのか、事前に意識として植え付けておきましょう。
離婚になるとか、慰謝料請求されるという一般的なデメリットもありますが、同窓会不倫には特有のリスクがあるので、しっかり理解させることが大切です。たとえば、以下のようなリスクがあります。
①同級生にバレて、噂になる
同窓会で浮気すると、どこからか、同窓生の間で噂になるものです。
そうなってしまったら、格好のゴシップの的です。
小さい学校ならば、学年全員に知られてしまうこともあるでしょう。
親にも知られるかもしれません。おもしろ半分で揶揄されることもあります。
②同窓会に呼んでもらえなくなる
同窓会をきっかけに不倫をしたら、何らかのトラブルが起こることは、ほとんど確実です。
離婚話や慰謝料問題など、すったもんだしてしまったら、そのような人を、次に同窓会に呼びたいと思うでしょうか?
多くのケースでは、二度と同窓会に呼ばれなくなってしまいます。
小さな町などの場合には、噂になると、他の学校の同窓会からも仲間はずれになってしまいます。
たとえば、中学校の同窓会で不倫したら、小学校や高校の同窓会からも外されてしまうことがあります。
せっかくの機会を、ただの一度の不倫で失ってしまうのは、寂しいことです。
③地元にいづらくなる
特に、小さなコミュニティで、地元から出ていない人が同窓会で不倫すると、地元での評判が落ちるというのも大きなデメリットの1つでしょう。
すでにお話ししたように、同級生との不倫や浮気は周りの同級生にバレてしまいます。
当然のことながら、同級生にバレるということは、地元にうわさが広がるということです。
近所の人から白い目で見られる可能性は高いでしょう。
上記のようなデメリットを、「実は、友人からこんな話を聞いた」などと言って、さりげなく相手に伝えることが効果的です。
4、同窓会での不倫が疑われる場合の対処法
ここまでしても、パートナーが同窓会で不倫している疑いがある場合、どのようにしたら良いのでしょうか?選択肢としては、いくつかあります。
まずは、不倫をやめさせて、元通りの生活に戻ることです。
しっかりと不倫の証拠を集めた上で、相手を問い詰めましょう。
そして、不倫相手と別れるように言います。
「不倫を辞めないなら慰謝料請求や離婚も考えているけれど、別れたら、今回だけは許してあげる」などといって、不倫をやめさせる方向に持っていきましょう。
2つ目は、本当に慰謝料請求する方法です。
不倫をやめるように言っても聞かない場合や相手が悪質な場合などには、きっちり慰謝料請求をして、毅然とした態度を示しましょう。
慰謝料請求をされたら、通常は相手の女性(男性)も離れていくので、浮気問題を解決することができます。
3つ目は、本当に離婚してしまう方法です。
不貞(不倫、浮気)は法律上の離婚原因となりますから、パートナーが不倫しているならば、離婚請求することができます。
ただ、離婚を請求するためには、パートナーと浮気相手が「肉体関係」をもっているという確実な証拠が必要です。
また、離婚することのリスクや影響についてもしっかりと考えた上で行動した方が良いです。
「同窓会で一度だけ浮気してしまい、今はしっかり反省している」というケースでは、離婚まで考える必要はないでしょう。
5、同窓会をきっかけとする不倫で慰謝料請求できる?
最後に、同窓会をきっかけにした不倫で慰謝料請求する方法をご説明します。
(1)慰謝料請求できるケースとは?
不倫で慰謝料請求できるのは、パートナーと結婚している場合です。
ただし、法律婚だけではなく、内縁関係の事実婚でも慰謝料請求することはできます。
これに対し、単に交際しているだけ(彼氏彼女の関係)では、慰謝料請求は認められません。
(2)不倫慰謝料請求するためには証拠が必要!
次に、慰謝料請求するには証拠が必須です。証拠がないのに慰謝料を請求しても、相手は「不倫なんかしていない」としらを切ることが予想されるからです。
不倫の慰謝料は、先にも言いましたが、「パートナーと浮気相手が肉体関係をもっている証拠」です。
具体的には、以下のようなものを集めましょう。
- パートナーと浮気相手が交わしたメール
- パートナーと浮気相手が一緒に移った写真
- パートナーや浮気相手の性的な写真
- パートナーと浮気相手がデートしたときに使ったホテル等の領収証
- パートナーと浮気相手の通話記録
- パートナーと浮気相手が不倫している現場を押さえた探偵の調査報告書
自分で十分な証拠を集めきれない場合には、探偵社の力を頼ることも必要です。
(3)慰謝料請求するための手順
慰謝料請求をするときには、以下のような手順で進めましょう。
①まずは、内容証明郵便で請求する
慰謝料請求をするときには、浮気相手に対して内容証明郵便で請求書を送るところから始めます。
内容証明郵便を送ると、相手に確実に慰謝料請求した証拠が残り、相手から「慰謝料を支払えとは言われていない」などと言い訳されることがなくなるからです。
②交渉して、支払いについて合意する
内容証明郵便を送ったら、その後、相手との間で慰謝料の金額や支払い方法について、交渉をしなければなりません。
支払い方法というのは、分割払いをするか一括払いにするかなどの内容です。
合意ができたら、その内容を「慰謝料支払いに関する合意書」にまとめておきましょう。
特に、分割払いにする場合には、公正証書にしておくことをお勧めします。
③訴訟を起こす
話合いによっては相手が支払いに応じない場合には、慰謝料請求訴訟を起こす必要があります。
訴訟では、証拠があることしか認められないので、探偵事務所に依頼して作成した調査報告書が、極めて重要な資料となります。
浮気相手に慰謝料請求する方法については「離婚慰謝料の相場と弁護士が教える300万円以上獲得する方法」の記事も併せてご参照下さい。
まとめ
パートナーが同窓会に行くときには、浮気させないように注意しましょう。
万一浮気した場合には、早めに対応することで、泥沼の離婚騒動を避けることができます。
そのために重要なのは浮気の証拠です。
自分では証拠を押さえられない場合、探偵事務所などに依頼して、確実な調査報告書を手に入れましょう。