「いじめ」という問題は被害者にとって非常につらいものであり、中には自殺に至るような悲惨な結末も報告されています。
そこで今回は、「いじめ」が実際に犯罪に該当するのか、そしていじめに対抗し、問題を解決するための効果的な手段について詳しく解説します。
目次
1、いじめは犯罪になるのか
「いじめ」と一口にいっても、その行為態様は様々です。
そのため、犯罪になるもの、ならないものがあります。
(1)叩かれる、蹴られる、ぶつかられる
例えば、お腹を殴るといった、直接身体に対して危害を加える行為は暴行罪(刑法208条)に該当します。
また、暴行された結果、怪我をしたというような場合には傷害罪(刑法204条)に該当し得るうえ、仮にその怪我が原因で亡くなってしまうようなことがあれば、傷害致死罪(刑法205条)に該当し得ることになります。
(2)嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする
断ると怪我をさせるなどと脅して万引きをさせるような行為は、強要罪(刑法223条)に該当し得ます。
(3)金品をたかられる
お金を持ってこなかったら身体に危害を加えると脅迫したり、実際に暴行をしたりするなどして現金を取り上げるような事をすると、恐喝罪(刑法249条)や強盗罪(刑法236条)に該当し得します。
なお、恐喝罪と強盗罪は、その脅迫や暴行によって、被害者の反抗が抑圧されるかどうかで区別されるといわれています。
つまり、被害者が抵抗できなくなる程度の脅迫や暴行に基づいて金品などを奪ったのであれば強盗罪、そうでなければ恐喝罪として扱われることになります。
(4)金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする
所持品を隠されたり盗まれたりする場合には、窃盗罪(刑法235条)や横領罪(刑法252条)に該当し得る事になります。
また、自転車を壊されたり、捨てられたりするような場合には器物損壊罪(刑法261条)に該当し得ます。
(5)冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる
公然と事実を示して悪口をいうなどの行為は、場合によっては名誉棄損罪(刑法230条)に該当することもあります。
また、事実を示さなかったとしても、公然と悪口をいう行為について侮辱罪(刑法231条)に当たる可能性があります。
(6)パソコンや携帯電話等でネットを利用し、誹謗中傷や嫌なことをされる
ネットを利用して、メールで「学校に来たら危害を加える」などの文章を送る行為に対しては、脅迫罪(刑法222条)が成立する可能性があります。
また、(5)にあるとおり、インターネットの掲示板やSNSなど公然性のある場所で悪口を書き込んだ場合、名誉棄損罪や侮辱罪に該当する可能性があります。
(7)犯罪にはなりにくいもの
刑法上の犯罪行為に当たる場合、その人は処罰される可能性があります。
そのため、刑法上の犯罪行為と言い得るためには、(1)から(6)までにあるような一定の行為がなければならず、それらの一定の行為に該当しない場合、犯罪行為とまではいえない可能性があります。
一般的に、次のようないじめ行為は犯罪にはなりにくいといえるでしょう。
- 無視をする
- 嫌がるいじめられっ子をわざとクラス代表に選出する
- 班やグループでの活動で一緒になる事を拒否する
- 遠くから笑ったり、暗にいじめられっ子を排除する
- いじめられっ子が近付いて来たら皆でその場を立ち去る
こういった行為は、刑法が処罰するべきとして規定している一定の行為に該当しにくいため、犯罪となる可能性は低いでしょう。
とはいえ、後述する民法上の不法行為に該当すれば、民事上の責任を追及することができる可能性はあります。
2、いじめは何件くらい起こっているの?
いじめ件数などについては文部科学省で統計が取られています。
文部科学省の資料からは、以下のことがわかりました。
(1)件数
文部科学省の調査によれば、令和3年度に発生したことが分かっているいじめの件数は約68万件で、過去最高となっています。
都道府県別にみると、1位が東京都で約6,7万件、2位が大阪府で6,5万件、3位が千葉県5,3万件となっています。
(2)小・中・高では小学校でのいじめが最多
小学校・中学校・高校とで比較すると、小学校で発生しているいじめが最多で551,944件となっています。
2番目が中学校で111,404件、3番目が高校で15,568件となっています。
(3)発見のきっかけは「学校の教職員による発見」が最多
いじめが発見されるきっかけとしては、学校の教職員等が発見したというものが最も多く、435,075件で63,8%を占めています。
(4)いじめ被害者の相談先は担任が最多
いじめ被害者が相談する相手としては、学級担任が560,858件で最多となっています。
(5)いじめの態様
「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。」が391,112件で最多です。
その他、「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、蹴られたりする。」が159,633件で2番目、「仲間外れ、集団による無視をされる。」が3番目で79,898件です。
(6)加害者への対応
「保護者への報告」が368,361件で最多です。
続いて「いじめられた児童生徒やその保護者に対する謝罪の指導」が349,949件で2番目、「校長・教頭が指導」が24,747件で3番目に続いています。
(7)被害者への対応
被害者に対する対応としては、「学級担任や他の教職員等が家庭訪問を実施」が最多で50,868件、「別室を提供したり,常時教職員が付くなどして心身の安全を確保」が2位で21,510件、「当該いじめについて、教育委員会と連携して対応」が3位で18,931件となっています。
参考元:文部科学省 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
3、立法によるいじめ対策―「いじめ防止対策推進法」
いじめによる自殺のニュースは、毎年報じられているといっても過言ではありません。
いじめが社会問題化しているなか、いじめ撲滅の動きは法律にも反映されてきています。
2013年に「いじめ防止対策推進法」が施行されています。
以下、この法律の内容を解説していきます。
(1)いじめ防止対策推進法の概要
2011年、滋賀県大津市の中学校で当時中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺した、いわゆる「大津市中2いじめ自殺事件」がありました。
この事件は、学校・教育委員会が、生徒が自殺した6日前にいじめを受けている旨の報告を受けていたにもかかわらず、「いじめではなく喧嘩と認識していた」「自殺の原因は家庭環境が問題と説明していた」などと隠蔽や責任逃れをしたことが明るみに出たため、マスコミで大きく取り上げられました。
この事件をきっかけに、2013年4月与野党6党によって提出された議員立法が「いじめ防止対策推進法案」で、2013年6月21日に参議院本会議での賛成多数で可決され同年9月28日に施行されたものです。
学校・行政の隠蔽や責任逃れについての教訓から、この法律では、学校や行政等の対処方法を明確化し、重大事件への対処の指針を示す内容となっています。
(2)この法律に従った調査を学校に求めよう
いじめ対策推進法は、いじめが発生したときに学校側がとるべき措置について、23条以下に記載しています。
以下、簡単に措置の流れを記載しますので、チェックしてください。
- いじめを受けた本人・その保護者は学校に通報します
- 通報を受けた学校は学校の責任者に報告します
- 学校責任者は、事実関係を調査します
- 調査の結果いじめがあることが確認された場合には、専門家の協力を得つつ加害児童に対して指導し、その保護者に助言を行います
- 必要に応じて、加害児童を別の場所で授業を受けさせます
- いじめが犯罪行為にあたる場合には、所轄警察署と連携し、被害児童の生命、身体、財産に重大な被害が生じるおそれがあるときは警察に援助を求めます
いじめ被害にあった場合には、この流れに沿って手続きが適正に行われているかをきちんと確認しましょう。
(3)この法律を受けて警察との連携が始まった
上述したように、「いじめ」という行為のなかには刑法等で処罰の対象になる犯罪行為が含まれています。
そのため、手続きの流れのなかにあるように、警察との連携を法律で義務付けるようにしたのが、このいじめ対策推進法です。
これを受けて文部科学省は、平成25年1月24日、教育委員会・都道府県知事等に通知を出し、連絡窓口を指定したり、警察署等に配置されているスクールサポーターによる学校訪問を活用するなどして、情報交換を行うようにしています。
4、警察に相談・通報されたいじめは2,014件ほど
では、実際に警察に相談・通報されたいじめはどのくらいあり、どのように解決されているのでしょうか。
(1) 令和3年度の警察への相談・通報件数
令和3年度文部科学省が実施した「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」によると、いじめとして認知した681,948件のうち、警察に相談・通報した件数は2,014件となっています。
割合としては、約半数の1,101件が中学校で発生したもので、小学校でも4割程度の565件となっております。
(2) 未成年者は刑法ではなく少年法の適用が原則とされる
成人の刑事手続きであれば、検察官において起訴相当とされれば起訴され、有罪となって実刑となれば拘置所で懲役刑に服することになります。
しかし、心身の成長が完全ではない子どもに、成人と同じような処分は適さず、まずは教育がなされるべきである、という観点から未成年者の犯罪については少年法という法律が適用されます。
少年法が適用がされると、「少年審判」という成人における刑事手続きとは別の手続きが適用されることになります。
では実際に、いじめ行為について、少年法の手続きに乗せるのが相当であると判断されるとどうなるのでしょうか。行為の程度等により、次の4つのケースに分かれます。
① 不処分
非行行為といえない行為であったり、特別な処分をする必要がない場合には不処分決定が下されます。
② 保護観察処分
非行のおそれがあったり、再度同じことを行うおそれがある場合には、保護観察処分という措置がとられます。
保護観察処分とは、通常の生活に戻すことは認めるけれども、保護司とよばれる人の指導監督のもとで更生をはかるというものです。
月に数回保護司と面接をし、指導をうけることで更生をしていくことになります。
期間は通常1年ほどとなっています。
③ 少年院送致
日常生活に戻しても非行を繰り返すおそれがあるような場合には、更生をはかる施設への入所をさせることがあり、そのうちの施設の一つとして少年院が挙げられます。
犯罪傾向の程度や心身に故障があるかなどを考慮して、少年院に送致されて更生のための教育を受けることになります。
④ 低年齢の場合は児童自立支援施設送致
少年院に入れるのは12歳以上です。
それ以下の児童が非行行為を行った場合には、児童自立支援施設への送致がなされ得ます。
なお、12歳以上の場合でも事情を総合的に鑑みて必要に応じて児童自立支援施設への送致が決定されることがあります。
5、いじめを解決するにあたっての「壁」
このように法律でいじめの解決に向けた整備は行われているものの、いじめに関するニュースは繰り返されます。
なぜ依然として解決が難しいのでしょうか。
その理由は以下のとおりであると考えられます。
(1)いじめは隠れて行われる
いじめは隠れて行われます。 学校教師も毎日学校で生徒と顔を突き合わせているとはいえ、生徒全員を事細かに見ることは難しいでしょう。
被害者の多くは、先生や親に内緒にしないとさらなる危害を加えるといわれていることも多く、いじめがなかなか顕在化しないことも多いです。
そのため、被害を訴えてから真実が明らかになるまで相当の調査が必要となるケースも多く、なかなか真実があきらかになりにくいのです。
(2)加害者側の気持ちと被害者側の気持ちのズレ
上記のとおり、いじめも、その態様によっては刑法で処罰され得る行為に該当することになります。
しかし、いじめの加害者は、「僕たち・私たちは子どもなんだし…、みんなやっていることだし…」と「軽い気持ち」であることが多いのです。
そして加害者の親も「子どものやること」「折に触れて謝ればいい」などと、被害者の親と比べるといじめに対する意識が軽く、緊急性も低いことが多いです。
一方で、被害者の心の傷はとても深く、死を意識したり、実際にいじめを苦に自殺したりすることまであります。
この加害者と被害者の意識のズレから、真剣に解決しようとする人がいないような場合には、被害者が泣き寝入りをして終わってしまうこともあるでしょう。
(3) 証拠を集めることが難しい
いじめ被害が出ているとして、関係者を動かすためには、客観的な証拠の存在が重要になります。
もっとも、いじめは隠れて行われることが多いので、証拠を集めることが難しい場合があります。
子どもにとって学校は日常であり、また日々生きていかなければならない社会です。
誰かをかばう、自分をかばうなど、目先の利益を優先してしまい、なかなか真実にたどり着けない、証拠が出ない、という現実があります。
(4) 学校内の問題は学校内で解決という風潮
いじめ防止推進法ができたものの、教育の現場ではなお学校内の問題として学校内で解決しようという風潮が残っており、いじめ問題解決への壁になっていることがあります。
(5) 子どもの教育的保護と人権保護
加害者といえども教育をする必要性やプライバシー保護の見地から、あまり公にしないで当事者で内々に解決しようという風潮があることも、いじめ問題解決のための壁になっていることが多いのです。
6、子どもがいじめにあった際の親の対応
では、子どもがいじめにあったときに親はどのように対応をすればよいでしょうか。
(1)学校・警察へ相談する
まずは、前述したとおり学校に相談をします。
これにより学校は責任者に報告しなければならなくなります。
また、犯罪に該当するいじめであれば、直接警察へ相談し、場合によっては、告訴状や被害届の提出を検討すべきです。
(2)いじめの調査ができる場合は録音やメモをとりながら調査をする
学校の友達などから話しを聞くことができるのであれば、証拠として残せるよう、録音やメモを取りながら話しをしましょう。
いじめは隠蔽されるおそれが大いにあるので、証拠として残せるものはできる限り証拠として残すべきです。
(3)家を最大のくつろぎの場所にする
家を子どものくつろぎの場所にするようにしてあげましょう。
いじめを受けている中で学校に登校するのは多大なストレスです。
自宅にいるときにまで、「やられたらやり返せ」などと言って子どもにストレスを与えてしまうと、逃げ場がなくなってしまいます。
(4)子どもの味方であること―具体的な子どもへの対応方法
いじめを受けている子どもの味方である行動をしましょう。
① アドバイスや結論を子どもに押し付けない
アドバイスや結論を子どもに押し付けないように気を付けます。
② ゆっくりと子どものペースで話を聞き共感する
子どもの話に耳をかたむけて共感をしてあげましょう。
スキンシップなどをきちんととってあげることも有効です。
また、子どものことばを繰り返してあげることで、コミュニケーションが密になります。
③ 絶対に親は味方であることを伝える
いじめがひどくなると、周囲が全員敵のように感じることもあります。
時には一番の味方であるはずの親でさえ、自分の気持ちを察してくれない、と感じてしまうこともあるのです。
親は当然子どもの味方なのですが、ちょっとした言葉の行き違いですれ違うこともあるでしょう。
そうならないように、子どもの味方であることをしっかり伝えるようにしましょう。
④ 親に話したくないようであれば、信頼できる第三者に聞いてもらう
いじめを受けていることがわかってもどんないじめを受けているかについて、親だからこそ話したくないような場合もあります。
親戚や担任、塾の先生や習い事の指導をしてくださっている方など、信頼できる第三者に相談してみることも有効です。
7、いじめ行為は不法行為の可能性あり―損害賠償を請求できる可能性がある
いじめは刑法に抵触する可能性がある行為であると同時に、民法上の不法行為として損害賠償請求の対象になり得る行為でもあります。
(1) 不法行為とは
不法行為とは、個人に認められている権利や利益を侵害する行為です。
不法行為を受けた者は、一定の条件を満たせば、不法行為者に対して損害賠償を請求することができます。
(2)いじめは不法行為に該当する可能性が高い
いじめが刑法上の犯罪行為になる場合には、民法上も不法行為となり得ます。
また、犯罪行為に該当しない場合であっても、民法上の不法行為として加害者に損害賠償を請求できる場合があります。
(3)加害者への損害賠償の請求
相手の行為が不法行為に該当すると、不法行為の加害者に損害賠償の請求をすることができます。
また、保護監督責任を問える場合には、いじめ加害者の親に対しても損害賠償を請求することができる場合があります。
(4)証拠を揃える
不法行為に基づく損害賠償を請求をする場合には、被害者側で証拠を集めなければなりません。
刑事事件のように警察・検察が証拠を押収して進めてくれるわけではないからです。
証明すべき事項は、どんな行為が行われたか、どんな被害が生じたか、及びその因果関係です。
どんな行為が行われたのかを証明する手段としては、いじめの現場の録画・録音、いじめ行為のメモなどが挙げられます。
インターネット等を用いたいじめ行為であれば、その画面のプリントアウトや画像を保存するなどして証拠を集めることが重要です。
どんな被害が生じたかについては、怪我の写真、診断書、壊されたものの現物の保管などが挙げられます。
因果関係について、たとえば、PTSDを発症したことを損害として、損害賠償を請求するというような場合には、いじめ行為が原因でPTSDが発症したといえる場合でなければなりません。
医師の診断書など、可能な限りの証拠を集めることが重要になります。
上記のようないじめ行為が民法上の不法行為に該当することを裏付ける証拠の収集は、難しい場合がありますので、弁護士へ相談することをお勧めします。
8、いじめの相談先一覧|解決方法に悩んだときの助け舟
いじめを被害者本人と親だけで解決するのは、時に困難な場合があります。
下記のような機関がありますので参考にしてください。
(1)親が相談するいじめの相談先
- 子ども人権110番
- インターネット人権相談窓口
- 学校問題を専門分野とする弁護士へ
(2)子どもが相談するいじめの相談先
- 24時間子どもSOSダイヤル
- 都道府県警察の少年相談窓口
- 児童相談所全国共通ダイヤル
- 一般社団法人日本命の電話連盟
- チャイルドライン
- 少年サポートセンター
- 法務局・地方法務局子どもの人権110番
9、いじめ問題を弁護士に相談するメリット
いじめ問題は、学校等の特殊なコミュニティのなかで起こるため、学校等のなかで真相究明、解決されていくべきです。
しかし、次のような場合には弁護士に相談することをお勧めします。
(1) 学校が対応してくれないとき
学校が適切に対応をしてくれないときには、被害者側で積極的に動いていく必要があります。
被害を拡大させないためにも、弁護士への相談を検討しましょう。
(2) 加害者に刑事・民事の責任を追及する場合
損害賠償請求をする場合は、弁護士に依頼することをお勧めします。
上記のとおり、証拠を揃えることや因果関係の立証に大変な労力がかかるからです。
また、刑法上の犯罪行為に当たり得る場合に、警察を動かすためには、被害者側で犯罪行為に当たることを適切に指摘する必要があります。
たとえば刑事告訴について、一般的に警察はその受理を拒む傾向にあります。
そのため、警察を動かす場合、弁護士に相談のうえ適切な証拠収集をしたうえで告訴状を作成してもらう必要があるでしょう。
また、被害届や告訴状が受理され、刑事事件として手続きが進むこととなった場合に、加害者側から被害届の取り下げや告訴の取り消しを求めて示談交渉を持ちかけられることがあります。
そのような場合、示談金として民事上の損害賠償も含めて話し合いがなされることとなりますが、その金額の妥当性は専門家のアドバイスのもとで判断すべきでしょう。
まとめ
このページでは、いじめという問題についての法律的な問題点や解決方法を中心にお伝えしてきました。
比較的新しい法律であるいじめ防止対策推進法により、いじめへの取り組みが変わったとはいえ、いじめが直ちになくなるわけではありませんし、現に被害をうけている方にとっては、どのような手を使ってでも解決したい問題です。
解決に弁護士が役に立つことも多いので、相談を通じて共に解決していけたらと思います。