「配偶者が浮気しているようだが、証拠はない…探偵の無料相談を利用してみたい」
このようにお考えの方も少なくないようです。
探偵事務所に不倫・浮気の調査を依頼すれば、強力な証拠の確保が期待できます。
ただ、そのためにはそれなりの料金や費用がかかります。
配偶者の不倫・浮気が気になるときは、実際に依頼するかどうかは別として、とりあえず探偵社の無料相談を利用してみることがおすすめです。
無料相談を上手に利用することで、実際の調査がより実りのあるものとなり、問題の解決につながることもあります。
そこで今回は、
- 探偵の無料相談の利用方法
- 探偵の無料相談を利用する前に準備すべきこと
- 探偵の無料相談の後に依頼する場合の流れ
などについて、実績のある探偵事務所と連携しているベリーベスト法律事務所の弁護士が分かりやすく解説していきます。
この記事が、不倫・浮気の調査で探偵への無料相談をお考えの方の手助けとなれば幸いです。
浮気の調査については以下の関連記事をご覧ください。
目次
1、探偵の無料相談をお考えの方へ~探偵は何をしてくれる人?
探偵の無料相談を利用する前に、そもそも探偵はどのようなことを行ってくれるのかを確認しておきましょう。
探偵事務所が依頼を受け付けている業務には、主に以下のようなものがあります。
- 不倫・浮気調査
- 婚約者の身元調査
- 人探し
- 特定の人の素行調査
- 盗聴器の発見・回収
その他にもさまざまな調査業務がありますが、この記事では「不倫・浮気調査」に絞って解説していきます。
(1)尾行
不倫・浮気調査における探偵の活動では、尾行が中心的となります。
尾行は、調査対象者の行動を監視して記録し、不倫・浮気の現場を発見した場合には撮影するなどして証拠化する作業です。
尾行に成功すれば、
- 調査対象者が配偶者以外の異性と肉体関係を持ったかどうか
- 持ったと認められる場合はその日時
- 相手に関する情報
などについて、強力な証拠が得られます。
人の後をつける行為を一般の方が行うと、対象者に気づかれたり、ストーカー規制法などに抵触するおそれがあります。
プロの探偵に依頼することで、そのようなリスクを回避して尾行してもらうことが可能となります。
(2)張り込み
調査対象者の行動経路が予測できる場合は、張り込みが行われることもあります。
不倫・浮気が行われそうな場所や、調査対象者が不倫・浮気相手と落ち合いそうな場所で調査員が目立たないようにして待ち、調査対象者が現れると監視するという調査方法です。
その後に調査対象者を尾行したり、あるいは尾行して2人がラブホテルに入っていくのを確認した後、出てくるまで張り込むというように、尾行と張り込みを組み合わせた調査が行われることも多いです。
こうすることによって、より効率的に不倫・浮気の現場の証拠を押さえやすくなります。
(3)聞き込み
調査対象者の行動パターンを把握したり、不倫・浮気相手の身元を確認するなどのために、調査員が第三者に対する聞き込み調査をさりげなく行うこともあります。
不倫相手に対して慰謝料を請求するためには、その人の氏名や連絡先などを把握しなければなりません。
そのためには聞き込み調査が必須となることが多いです。
2、探偵の無料相談を利用する前に準備すべきこと
せっかく探偵の無料相談を利用するなら、しっかりと事前準備をしておきたいところです。
そうすることによって、より有益なアドバイスが期待できますし、依頼した後も有効な調査が可能となります。
できる範囲で構いませんので、無料相談を利用する前に以下の準備をしておきましょう。
(1)現在の状況を整理する
まずは、ご自身が悩んでいる現在の状況を分かりやすく伝えることができるように、事情をまとめておきましょう。
- 配偶者の残業や休日出勤が増えた
- 配偶者が急にスマホにロックをかけ、隠れて操作するようになった
- 見たことがないネクタイやハンカチなどがある
このような具体的な事情を探偵に伝えれば、プロの視点から有益なアドバイスが得られる可能性があります。
できれば、さまざまな事情を時系列で書き出しておきましょう。
(2)自分で収集可能な証拠を確保しておく
配偶者の不倫や浮気を示す何らかの証拠を自分で収集可能な場合は、探偵事務所に持参できるように確保しておきましょう。
たとえ決定的な証拠でなくても、プロの探偵が見れば白黒をある程度の精度で判別できる可能性があります。
また、プロといえども何の手がかりもないよりは、何らかの証拠があった方が効率的に調査を進めることが可能となります。
(3)何を調査したいのかを考える
探偵の無料相談を利用すると、そのまま続けて依頼契約を結ぶことになる可能性があります。
そのときに不必要な調査まで依頼してしまわないように、何を調査したいのかを考えておきましょう。
例えば、
- 配偶者が不倫をしているかどうかの事実さえ確認できればよいのか
- 裁判にも使える強力な証拠がほしいのか
- 不倫相手の身元まで調査したいのか
といったことを考えておくのです。
調査する項目の数や内容の難易度によって、調査費用は大きく異なってきます。
費用を抑えるためにも、何を調べる必要があるのかを考えておくことが大切です。
(4)調査後にどうしたいのかを考える
調査の結果、配偶者が不倫していることが判明したとして、その後に自分はどうしたいのかも考えておきましょう。
- 離婚する
- 離婚せず不倫相手に慰謝料を請求する
- 不倫関係を解消させて夫婦関係を修復する
人それぞれ、望む方向性は異なるでしょう。
ご自身の目的を明確に伝えることによって、どのような調査を行うのが効果的かというアドバイスが得られます。
場合によっては、
- 今は、あえて調査しない方がいい
- 弁護士に相談した方がいい
- 夫婦カウンセラーに相談した方がいい
といったアドバイスを受ける可能性もあります。
いずれにしても、ご自身の目的を明確に伝えてこそ、プロの探偵が豊富な経験に基づいて的確なアドバイスをすることが可能となります。
3、探偵の無料相談から調査結果報告までの流れ
次に、実際に探偵の無料相談を利用する方法をみていきましょう。
ここでは便宜上、無料相談から依頼契約に進み、最終的に調査結果報告を受けるまでの流れをご紹介します。
具体的な流れは探偵事務所によって異なることもありますが、以下で一般的な流れをご紹介しますので、目安として参考になさってください。
(1)電話やメールで予約
まずは、電話やメールで無料相談の予約をとります。多くの場合、面談の日時を予約するだけでなく、この段階で事案の概要を尋ねられます。
事前に用意したメモなどを活用して、状況を正確に、かつ、分かりやすく伝えるようにしましょう。
(2)調査員とのカウンセリング
予約した日時に探偵事務所へ赴き、プロの調査員と面談で無料相談を行います。
この面談のことを「カウンセリング」と呼ぶ事務所も多くあります。
まずは、調査員からの質問に応じて、さらに詳しい事情を補足して説明することになります。
ご自身で収集した証拠があれば持参して、このときに調査員に見せましょう。
調査員が実態を把握すると、今後の見通しや解決方法などについて、経験を踏まえたアドバイスをしてくれます。
(3)見積もり・契約
調査の依頼を検討する場合には、事案に応じてどのような調査が必要で、費用がいくらかかるのかという見積もりを示されます。
このとき、予算に応じて調査の項目や内容を選ぶことも可能です。
見積もり内容に納得できて、調査を依頼する場合には、依頼契約を結びます。
料金は基本的に後払いのことが多いですが、調査期間が1週間~数週間に及ぶ場合には何割かの金額を着手金として請求されることもあります。
料金の支払時期についても、見積もりの際に確認しておきましょう。
(4)調査開始
契約を結んだ後、いよいよ探偵による調査が始まります。
調査はプロの調査員に任せることになりますが、状況によっては調査員から適宜、連絡が入ることもあります。
例えば、「今、ご主人はご自宅にいらっしゃいますか?」といった連絡などです。
調査をスムーズに進めてもらうためには、できる限り連絡がつきやすい態勢を整えておきましょう。
(5)調査報告書等による最終報告
調査が終了すると、「調査結果報告書」等の書面が作成され、その内容に基づいて最終報告が行われます。
調査報告書は裁判で証拠として使える形で作成してくれる事務所が多いですが、なかには「社外秘」とする事務所もあります。
裁判に使えるかどうかについても、依頼前に確認しておく必要があります。
最終報告では、結果に応じて調査員のアドバイスが受けられます。ただし、
- 離婚できるかどうか
- 慰謝料をいくらもらえそうか
といったアドバイスは受けられません。
法律に関わるアドバイスは基本的に弁護士にしかできないため、調査員に質問しても答えてもらうことはできないのです。
もっとも、調査員の経験に基づいて、一般論として離婚した方がよいのかといったアドバイスは得られます。
4、探偵の無料相談はどこまでが無料?
探偵の無料相談で「無料」となる範囲は、前項でご説明した流れの中で言うと、(3)の見積もりまでです。
契約した後は、当然ながら有料となります。
ここでは、無料の範囲内で探偵にどのような相談ができるのかをご説明します。
(1)調査方法
まず、調査方法に関する相談については、無料でアドバイスを受けることができます。
具体的には、
- 尾行
- 張り込み
- 聞き込み調査
などについて、調査対象者に気づかれないように行うためのポイントや注意点を教えてもらうとよいでしょう。
相手の携帯・スマホやSNSなどの内容を調べる方法を知りたいと考える方が多いと思いますが、その方法を探偵から教えてもらうことはできません。
夫婦といえども、これらの内容を勝手に見ることはプライバシー侵害に当たるからです。
探偵は法律に抵触することは厳に慎んでいますので、「バレずに見る方法」を相談しても教えてもらえることはないでしょう。
携帯やスマホ、SNSなどの内容を見るには、相手の同意を得ることが基本となります。
(2)調査計画
尾行や張り込み、聞き込み調査などを素人が行うことは、労力の面でも大変なことです。
これらの調査活動を少しでも効率的に行うために
- どんなタイミングで尾行や張り込みをすればよいのか、
- どのような人に対して、どのような切り口で聞き込みを行えば効果的なのか
といったポイントについては、無料相談で教えてもらうことも可能でしょう。
(3)各種アドバイス
探偵は調査を行うのが本業ですが、探偵の役割はそれだけにとどまるものではありません。
離婚や慰謝料を請求すべきかどうかで悩んでいる人にアドバイスをすることも探偵の業務に含まれ、無料相談でも各種アドバイスを受けることができます。
ただし、繰り返しになりますが法律に関わる問題については、たとえ有料でも探偵に相談することはできません。
探偵からアドバイスしてもらえる内容は、主に探偵の経験に基づいて、
- 離婚した方がよいのかどうか
- 慰謝料請求した方がよいのか
- それとも夫婦関係の修復を目指した方がよいのか
といった一般論にとどまります。
5、探偵の無料相談を利用するための相談窓口
実際に探偵の無料相談を利用するためには、どこに連絡すればよいのでしょうか。
ここでは、探偵の無料相談を受け付けている相談窓口をご紹介します。
(1)個別の探偵事務所
最も手っ取り早いのは、個別の探偵事務所に連絡することです。
インターネットで「探偵+お住まいの地域」で検索すれば、いくつかの探偵事務所が見つかることと思います。
無料相談を受け付けている事務所があれば、そこに問い合わせてみましょう。
(2)社団法人探偵協会
社団法人探偵協会とは、全国で加盟している探偵事務所を対象として、
- 管理
- 監督
- 指導
- 研修活動
を行っている組織です。
一般の方に対して地域の探偵を紹介する事業も行っており、厳正な審査を通過して登録された有能な探偵事務所を紹介してもらえます。
参考:社団法人探偵協会
(3)弁護士からの紹介
離婚や不倫問題に力を入れている弁護士に相談すれば、連携している探偵事務所などを紹介してもらえる場合もあります。
弁護士と連携して日々、調査活動を行っている探偵ならば、より信頼性が高いと考えられます。また、探偵に相談する前に弁護士から
- このような点を相談するとよい
- 依頼するなら、このような調査を依頼するとよい
といったアドバイスを受けられることもあります。
調査後に離婚や慰謝料の請求をお考えなら、探偵と連携している弁護士にまず相談することをおすすめします。
6、探偵の無料相談を利用するなら…信頼できる探偵の選び方
探偵は全国に数多くいますが、調査能力や信頼性はさまざまです。
無料相談を利用する場合でも、信頼できる探偵を選ばなければ有益なアドバイスが得られない可能性があります。
ここでは、信頼できる探偵の選び方をご紹介します。
(1)探偵業の届出をしているか
まず、探偵業の届出をしているかどうかを確認してください。
探偵業を営むためには、公安委員会に届出をしなければならないことになっています。
もし、届出をしていない探偵がいれば違法業者ということになりますので、相談することは避けた方がよいでしょう。
正規に届出をしている探偵事務所なら、ホームページに「探偵業届出番号」が掲載されているはずです。
ホームページがない事務所の場合は、電話やメールで問い合わせる際に探偵業届出番号を確認するようにしましょう。
(2)調査実績が豊富にあるか
探偵の調査能力は、事務所ごとに蓄積されたノウハウによるところもありますが、経験によって左右される部分もあります。
したがって、探偵を選ぶ際には調査実績に注目すべきです。
探偵の調査実績は、ホームページに掲載されていることもあります。
掲載されていないか、ホームページがない事務所の場合は、電話やメールで問い合わせる際に確認するとよいでしょう。
ホームページを見て信頼できそうな事務所の場合は、とりあえず無料相談を利用し、面談の際に確認してもよいです。
(3)きちんと話を聞いてくれるか
探偵がきちんと話を聞いてくれるかどうかという点も、重要です。
あまり話ができなければ、探偵が事案の内容を正確かつ詳細に把握することはできません。
そのような状態では、的確な調査を行ってもらうことも難しいですし、有益なアドバイスも得られない可能性があります。
ただ、探偵の人となりは実際に相談してみないと分かりません。
無料相談を利用してみて、探偵とご自身の相性が合わないと感じたら、さらに別の事務所で無料相談を利用することも検討しましょう。
調査を依頼する場合は、複数の事務所に相談してみて、最も実績があり、ご自身と相性が合いそうな探偵を選ぶようにしましょう。
(5)プランの説明が分かりやすいか
探偵の調査費用は比較的高額になることが多いので、プランの内容と料金を分かりやすく説明してくれるかどうかも重要です。
よく理解できないまま依頼してしまうと、
- 必要な調査が行われなかったり
- 逆に不要な調査が行われて高額の費用を請求される
などの可能性もあります。
見積もりの提示を受けたときは、金額のみに注目するのではなく、どのような調査にいくらの費用がかかるのか、また追加費用はどのような場合にいくらかかるのかも確認しましょう。
説明が分かりにくい場合は、依頼するのは保留して別の事務所でも無料相談を利用して見積もりを取った方がよいかもしれません。
7、離婚や慰謝料請求をお考えなら弁護士の無料相談がおすすめ
先ほども少しお話ししましたが、離婚や慰謝料請求をお考えなら、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に事情を話せば、
- 離婚できるかどうか
- 慰謝料をいくらもらえそうか
といった法的な問題についてアドバイスが得られます。
その上で、状況に応じて探偵への相談・依頼が必要かどうかを判断してもらえます。
必要性がある場合は、信頼できる探偵を紹介してもらえることもあります。
最初から弁護士に相談することで、早期の問題解決も期待できるといえるでしょう。
離婚や慰謝料請求の問題については、弁護士の法律事務所でも無料相談を受け付けているところが多くあります。
まずは、弁護士の無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
探偵の無料相談をお考えの方の中には、どうせ無料なので深く考えずに、とりあえず相談すればよいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし信頼性の低い探偵に相談し、そのまま依頼してしまうと、高額の費用を支払ったにもかかわらず思うような結果が得られないということにもなりかねません。
とりあえず相談するという場合でも、複数の事務所で無料相談を利用し、比較することをおすすめします。
離婚や慰謝料請求をお考えなら、先に弁護士の無料相談を利用するのがおすすめです。
そうすることによって、問題解決に至るまでの無駄を省くことも可能となるからです。
配偶者の不倫・浮気でお困りの際は、お気軽に弁護士へご相談ください。