妻が夫にイライラする理由、そして夫へのイライラを解消する方法について詳しく説明します。
目次
1、夫にイライラ…それ主人在宅ストレス症候群かも
主人在宅ストレス症候群とは、普段家にいない夫が1日中在宅するようになることで、妻が大きなストレスを抱え心身に不調をきたしてしまう状態を指します。
簡単にいうと、夫が常に家にいることによって妻が疲れてる状態になってしまうということです。
不調の種類は様々ですが、胃潰瘍や高血圧をはじめとする身体的な症状のほか、うつ病やパニック障害などの心理的な症状も数多く報告されており、長年仕事一筋だった夫が定年を迎えて1日中家にいるようになったことから発症する、というのがよくあるパターンのひとつです。
定年退職後でなくても、夏休みやお正月休みなどの長期休暇で夫が毎日家にいる…という状況からイライラが増幅してしまうケースもあり、幅広い年代の女性が陥る可能性のある症状でしょう。
2、夫にイライラしてしまう7つの理由
それでは、妻が夫に対してイライラしてしまう理由には一体どんなものがあるのでしょうか。
主な理由を7つピックアップしてご紹介します。
(1)家事・育児の分担が不平等
家事・育児を何もしない旦那にイライラ…これは多かれ少なかれ、ほとんどの女性が1度は抱いたことのある不満ではないでしょうか。
特に共働きの場合、あらかじめどのように家事を分担するか話し合ってから結婚したという方も少なくないと思いますが、いざ一緒に生活してみると夫は週に数回のゴミ捨てを担当しているだけですっかり家事に参加したつもりになっている……。
育児も面倒くさいところはすべて妻に丸投げで、自分は子供と一緒に遊ぶだけで子育てしてるつもりになっている……。
このような状況では、妻が家事・育児の分担を不平等に感じるのも無理はありません。
(2)家事のやり方が違う
たまに家事を手伝ってくれても、そのやり方が普段のスタイルとは異なることで逆にイライラしてしまうというのもよくあるパターンです。
料理に使った調味料が出しっぱなし、野菜用のまな板と包丁で肉を切る、洗濯物の畳み方や干し方が違う、掃除が雑で結局すべてやり直さなければならないなど、「私には私のペースがあるんだから、気まぐれに手を出されてグチャグチャにされるくらいならいっそのこと何もしないでほしい!」と、思わず本音が口から飛び出しそうになってしまうことも少なくないでしょう。
(3)疲れた・忙しいアピールが鬱陶しい
普段は毎日仕事を頑張ってくれている夫に感謝していても、家にいるときの「疲れたアピール」があまりにしつこいと、次第にうんざりしてしまう女性も多いはず。
「疲れているのは分かるけど、そんなあからさまに不機嫌になられても…」
と、夫の顔色を伺わなければならないことにもストレスを感じてしまいがちです。
子供がお出かけをねだったり、休みの日に溜まっていた家事を分担してこなそうと提案したりしても、「俺は忙しいからパス」と、さも自分だけが大変な思いをしていると言わんばかりの態度に、ついイライラが爆発しそうになります。
(4)スマホばかりいじっている
暇さえあればスマホをいじってばかりの夫に、イライラが抑えられない妻も多いです。
話しかけてもスマホから顔を上げず返事もおざなり、ひどいときには食事中や子守をしている最中までずっとスマホの画面を見ている…そんな夫に対して「そこまでしてスマホでしなきゃいけないことって何なの!?」と、憤りを隠せません。
(5)家庭よりも趣味を優先
自分は子供が生まれてから習い事もすべてやめて、友達と会う時間さえなかなか取れずにいるというのに、旦那は相変わらず趣味のスポーツや友達との飲み会にも頻繁に参加。
しかもそれを当然のように思っているらしい振る舞いの数々に、「なんで私だけが趣味を我慢しないといけないの?」と理不尽さを感じている女性も少なくありません。
何気なくその問題を口にしてみるも、「子供が小さいうちは母親がある程度犠牲になるのも仕方ないだろう?」なんて言われた日には、イライラなんていうレベルでは済まないほど夫に対する怒りが沸騰してしまいそうです。
(6)自由に使えるお金が少ない
専業主婦の場合、夫の稼ぎが減ってしまったり、収入は十分でも夫に遠慮してしまったりして、お金を自由に使えないことにストレスを感じるケースもあります。
特に夫がお金の使い道にうるさい人の場合、「新しい服?先月買ったばかりじゃないか」と妻の希望を却下してしまうことがあり、自分を理解してくれない・価値観の合わない夫にイライラが蓄積されていくでしょう。
(7)父親としての自覚がない
産後、一向に父親としての自覚が芽生えず、育児を妻に押し付けてばかりでその大変さを分かろうともしない夫に幻滅する女性もいます。
新婚ですぐに子供ができた場合は、独身気分を引きずったまま夫としての自覚すらままならないケースもあり、そんな相手とこの先一緒に家庭を築いていくことに不安や疑問を感じてしまうでしょう。
3、夫にイライラしてしまう妻のリアルな声
ここからは、実際の女性の体験談をもとに、さらにリアルな「夫へのイライラ」エピソードをご紹介していきます。
(1)専業主婦でもやっぱり理不尽
専業主婦として2人の子供(3歳・9ヶ月)を育てるSさんは、24時間休む暇もなく家事育児に追われています。
共働きではないので、夫が家事育児を手伝ってくれないことに関してはある程度納得しているのですが、それでも仕事をするのは会社にいる間だけで、家に帰ってくればゆっくりくつろぐ時間がある夫に対して、どうしても「私はずっと働き続けているのに…」という思いが拭えません。
また、Sさんが子供を寝かしつけて、ようやく夫婦の時間を持てると思った頃には夫はちょうどソファでうたた寝タイム。
最近ではそのまま本格的に寝てしまうことも多いので、夫婦の会話もほとんどない状態です。
寂しい気持ちを夫に伝えてみても軽くあしらわれるだけで、聞く耳を持ってくれない夫に対してつい小言が多くなってしまうSさん。
本当はもっと優しく穏やかな妻・母でいたいのに…と、理想の自分とギャップのある現状に対してもイライラしてしまいます。
(2)キレやすい夫にうんざり
Tさんの夫は非常に短気で、少しでも自分の思い通りにならないことがあるとすぐにキレます。
周りの状況などもお構いなしなので、Tさんの家族や知人の前でもあからさまに不機嫌になり、その場の空気も悪くなってTさんはハラハラしっぱなしです。
しかも、夫がキレるきっかけはどれも「そんなことで?」と驚いてしまうほど些細なことばかり。
娘と家族3人で飛行機に乗ったときにも、搭乗口で娘が立ち止まり「見て見て!飛行機!」と嬉しそうに指さしていただけで「黙れ!早く進めよ!」と苛立ちをぶつける始末で、子供にも悪影響なのではないかと正直心配です。
今では「これを言ったらまたキレるのかな」と考えるだけで憂鬱になり、そうやって夫の怖い言動を先回りして気を使いながら生活しなければならないことにも腹立たしさを覚えているTさん。
話し合いをしたくても「俺は悪くない」の一点張りになることが目に見えているので、もはやその気力もなく別居を希望しています。
参考 井戸端会議
4、夫にイライラする人としない人の違い
ここまで見てきたように、夫へのイライラを抱えている女性は決して珍しくはないものの、世の中にはそこまで夫にイライラせず穏やかな気持ちで結婚生活を送ることができている女性も確かに存在しています。
この両者の違いは、一体どこにあるのでしょうか。
「夫にイライラしない人は、それだけ本人が我慢強いか夫に特に問題がないかのどちらかでしょ?」と思われている方も多いかもしれませんが、実は夫にあまりイライラしない女性の最大の特徴は「夫が嫌い」であることを正直に認めている点に尽きます。
夫になぜイライラしてしまうのかを突き詰めて考えていくと、そこには必ず結婚生活への希望や期待があり、「自分が選んだ人ときちんと円満な家庭を築きたい」「夫婦はお互いに好き同士であるべき」という理想があるからこそ、それに反した感情を抱いてしまう状況に対してストレスを感じてしまうのです。
誰しも自分の選択は間違っていなかったと思いたいものですし、夫を「嫌い」と認めることには罪悪感を覚えるでしょう。
しかし、1度嫌いであると認めてしまえば夫となるべく関わらないようにすることにも自分の中で正当な理由ができ、妻としての役割を無理に果たそうとするストレスからも解放されます。
「夫としては嫌いだけど、人間としては好き」と考えを改めることができるパターンもありますので、ぜひみなさんもこの機会に自分の気持ちと向き合ってみてください。
5、夫へのイライラを解消する方法
ここからは、さらに具体的に夫へのイライラ解消法をチェックしていきましょう。
(1)イライラする理由を夫に伝える
夫婦といえども、お互いが何を考えているかは言葉にしなければ伝わりません。
伝えてみれば案外あっさりと解決することもありますし、何より「あなたのこういう行動が私にとってはストレスです」ということを知っておいてもらうだけで、自分の中で悪循環に陥っていた気持ちの突破口が開けるでしょう。
(2)少しの間1人で外出する
夫へのイライラは、本人を目の前にしていると余計に悪化してしまいます。
少しの間、近くのコンビニやカフェなどに出かけて1人になる時間を作り、物理的に夫と距離を置いてみてください。
(3)家計のお金でこっそりプチ贅沢をする
みなさんが家計を任されている主婦なら、家のお金で普段は買わないスイーツやちょっと高めのランチを奮発し、夫のいないところでこっそり楽しむのも良いストレス解消になります。
なんとなく夫におごってもらっているような気分になることもでき、仕事から帰ってきた夫にもいつもより優しく接することができるはずです。
(4)ママ友や女友達に話を聞いてもらう
夫へのイライラとした気持ちは、1人で溜め込むよりも誰かに話して発散するのがベター。
同じような境遇に悩むママ友や、みなさんの味方になってくれそうな女友達を呼び出して、たまには思いっきり愚痴らせてもらいましょう。
(5)「夫は所詮大きな子供」であると割り切る
夫にイライラしてしまうのは、夫のことを自分と対等・もしくは自分よりも有能な人間であるべき、と知らず知らずのうちに期待してしまっているからかもしれません。
夫のことはあえて「何もできない無能な人間」と見下しておいたほうが、大概の言動を「まぁ仕方ないか」と受け流すことができ、心の平穏も保ちやすいでしょう。
6、夫にイライラ…どうしても離婚を考えしまうときは
「それでもやっぱり夫へのイライラが抑えられない」
「もう限界」
と離婚が頭をよぎってしまうときには、1度弁護士に相談してみるのがおすすめです。
離婚に向けて有効なアドバイスを得ることができるのはもちろん、今のみなさんの悩みを解決するためにはどうするのがベストなのか、夫婦関係の修復を目的とした「円満調停」に関する手続きも含めて、トータル的なサポートを受けることができます。
次の関連記事では離婚問題に強い弁護士に出会うためのコツもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
夫にイライラするときに関するQ&A
Q1.主人在宅ストレス症候群かも?
主人在宅ストレス症候群とは、普段家にいない夫が1日中在宅するようになることで、妻が大きなストレスを抱え心身に不調をきたしてしまう状態を指します。
簡単にいうと、夫が常に家にいることによって妻が疲れてる状態になってしまうということです。
Q2.夫にイライラしてしまう7つの理由とは?
- 家事・育児の分担が不平等
- 家事のやり方が違う
- 疲れた・忙しいアピールが鬱陶しい
- スマホばかりいじっている
- 家庭よりも趣味を優先
- 自由に使えるお金が少ない
- 父親としての自覚がない
Q3.夫にイライラする人としない人の違いとは?
「夫にイライラしない人は、それだけ本人が我慢強いか夫に特に問題がないかのどちらかでしょ?」と思われている方も多いかもしれませんが、実は夫にあまりイライラしない女性の最大の特徴は「夫が嫌い」であることを正直に認めている点に尽きます。
まとめ
妻が夫にイライラしてしまう理由には、家事・育児負担の不公平感や夫の不機嫌な態度など、様々な原因があることが分かりました。
中にはそのイライラが「主人在宅ストレス症候群」の症状であるケースもあるため、夫が1日家にいると身体の不調を感じる…という場合は特に注意が必要です。
今回ご紹介したイライラの解消法を参考に、辛いときには1人で抱え込まず弁護士への相談も検討してみましょう。