“”嫁(妻)が浮気しているのではないか””
そんな疑念が頭に浮かぶと、冷静な判断が難しくなることでしょう。
しかし、感情的になって嫁(妻)を詰問しても、好ましい結果は期待できません。
たとえ本当に浮気されたとしても、冷静に話し合えば問題は解決可能であり、その方が最善の道かもしれません。
離婚を検討する場合、証拠を収集し、慰謝料や離婚条件などを検討する必要があります。
いずれにせよ、冷静な対応が肝要です。
そこで、今回はベリーベスト法律事務所の弁護士監修のもと、次のポイントについて詳しく説明します:
嫁(妻)の浮気を見破る方法
嫁(妻)が浮気していた場合の適切な対処法
不倫をされた方はこちらの記事をご覧ください。
この記事が、嫁(妻)が浮気しているのではないかと不安に感じている方々の手助けとなれば幸いです。
1、嫁(妻)が浮気してるかも!見破るための3つの方法
嫁(妻)の浮気が疑わしい場合、事実を確かめたいと思うことでしょう。
そのためには、妻の浮気の兆候を見逃さないことが重要です。
ここでは、浮気を見破るためのチェックリストをご紹介した上で、嫁(妻)が浮気しているかをより具体的に確認する方法と、本格的に事実を調査する方法も解説していきます。
(1)嫁(妻)の浮気を見抜く20個のチェックリスト
まずは、嫁(妻)が浮気している可能性があるかどうかを簡単に確認できるチェックリストをご紹介します。
このチェックリストは、ベリーベスト法律事務所がこれまで浮気・不倫に関わる事件に関与した結果、独自にリストアップしたものです。
あくまでも統計上のポイントですが、以下のリストのうち、当てはまるものが多ければ多いほど、あなたの嫁(妻)が浮気している可能性が高いといえます。
- 急にお洒落するようになった
- アクセサリーや宝石を身につけるようになった
- 服の趣味や髪型が変わった
- 香水をつけるようになった
- 外出や習い事が増えた
- しょっちゅう飲み会に行っている
- 友達と旅行に行く機会が増えた
- 携帯電話を肌身離さず持っている
- パートに行き始めた、パートに出る頻度が増えた
- 同窓会以降、様子がおかしい
- 性交渉を拒絶するようになった
- 夫や子どもへの態度が変わった
- 家事が手抜きになった
- 最近、まともに会話していない
- 目を合わせてくれない
- スケジュール帳に、よくわからないマークがついている
- 出張の予定などを詳しく確認してくる
- 金づかいが荒くなった
- 電話に出ないことが増えた
- 夫が早く帰宅すると「なんでこんなに早いの?」と嫌がられる
(2)嫁(妻)の浮気を自分で発見する方法
上記のチェックリストを確認してみて、いかがだったでしょうか。「怪しい」と感じた場合は、少し詳しく事実を調べてみましょう。
嫁(妻)が浮気しているかどうかをご自身で調べるには、後ほど「6、嫁(妻)と離婚して慰謝料請求するときの注意点」の「(1)証拠を確保する」でご紹介する証拠がないか、可能な範囲で確認するとよいでしょう。
浮気の決定的な証拠が発覚した場合は、「3」以降の解説へお進みください。
また、嫁(妻)に対して、
「最近、何か変わったことがあったの?」
「君が男性と歩いているのを見たと友人から聞いたけど、どんな人?」
などと尋ねてみて、反応を窺うのも有効です。
1度だけでなく、さりげなく何度も尋ねてみて、嫁(妻)の話に矛盾する点がないかを確認すると、さらに効果的です。
怪しいところが何もなかった場合は、嫁(妻)を信じて様子を見るのもよいでしょう。
(3)浮気の本格的な調査は探偵への依頼がおすすめ
ご自身で事実を調べた結果、決定的な証拠は見つからなかったものの、疑惑がさらに強まったというケースもあるでしょう。
その場合には、探偵に依頼して本格的な浮気調査を行うことをおすすめします。
浮気というのは、内密に行われることが通常ですので、自分で決定的な証拠を掴むのは難しいものです。
また、調査をしていることが嫁(妻)にバレてしまうと、夫婦関係に決定的なヒビが入り、修復したくても難しくなるおそれもあります。
そのため、浮気の本格的な調査は探偵に依頼するのがおすすめです。
経験豊富なプロの探偵であれば、当事者にバレないように細心の注意を払いつつ、本当に浮気されている場合には強力な証拠を掴んでくれることでしょう。
良い探偵の探し方や依頼する方法については、こちらの記事をご参照ください。
2、嫁(妻)と離婚して慰謝料請求するときの注意点
離婚するためにはやるべきことがたくさんありますので、冷静にことを進めることが重要です。
嫁(妻)と離婚して慰謝料請求するときには、以下の点に注意しましょう。
(1)証拠を確保する
まずは、浮気の証拠を確保しましょう。
あなたが浮気の事実を確信していても、嫁(妻)が事実を認めない場合は、証拠がなければ話し合いが進まないでしょう。
また、裁判で離婚と慰謝料請求が認められるためには、証拠が不可欠となります。
証拠として以下のようなものがないか、家の中や車の中を調べてみましょう。
- 嫁(妻)が浮気相手と交わしたメールやLINE、SNSの記録
- 嫁(妻)が浮気相手と一緒に撮影した写真
- デートしているときに使った費用の領収証
レストランや旅館、ホテルや交通費などの費用です。
クレジットカードの明細からわかることもあります。
- 相手の男性から贈られたと思われるプレゼント
- ネット上の検索履歴で、デートスポットや観光地を調べていないか
- カーナビの履歴や登録地点
観光地や相手の男性宅に行っていないか、調べます。
- GPSで行動履歴をチェックする
- 交通ICカードやETCカードの履歴
浮気相手のところに通っていることが判明することがあります。
また、自分で嫁(妻)を尾行して、相手の男性に会っているところを写真に写したら、その写真も証拠とすることができます。
ただし、単にデートしているだけでは、法律上の「不貞行為」にはなりません。
法律上の不貞行為と言えるためには、「肉体関係」があるところまで必要です。
肉体関係を証明できなければ、裁判をしても負けてしまいます。
そこで、嫁(妻)と相手の男性が、一夜を共にしたり、ラブホテルに入っていたり、性交渉に関連する内容のメールを交わしていたりなど、より直接的な証拠が必要となります。
もっとも、以上のような証拠を素人がつかむのは相当困難です。
離婚や慰謝料請求を決意し、確かな証拠を掴みたい場合は、前記「2」(3)でご説明したようにプロの探偵に依頼することをおすすめします。
(2)慰謝料の相場を知る
嫁(妻)に浮気された場合は、慰謝料の請求も可能です。
ただし、慰謝料には相場がありますので、やみくもに高額を請求しても受け入れられるものではありません。
浮気・不倫で離婚する場合の慰謝料の相場は、数十万円~300万円程度です。
ほとんどの場合、この幅の中で具体的な事情を考慮して慰謝料額が決められます。
ただし、この金額はあくまでも目安に過ぎず、事情によってはさらに高額の慰謝料が認められることもあります。
詳しくは、こちらの記事をご参照ください。
(3)親権を獲得できるかを検討する
離婚する場合には、慰謝料の他にもさまざまな離婚条件を取り決めなければなりません。
財産分与は、嫁(妻)の浮気が原因で離婚する場合でも、請求されれば応じる必要があります。
未成年の子どもがいる場合は親権者を決めなければなりませんが、ほとんどの場合は嫁(妻)が親権者となるのが実情です。
たとえ、嫁(妻)の浮気が原因で離婚する場合であってもです。
父親が親権者となりたい場合は、離婚を切り出す前から時間をかけて対策をとっておく必要があります。
親権を獲得できなかった場合は、面会交流と養育費についても取り決めておきましょう。
父親が親権を獲得する方法について詳しくは、こちらの記事をご参照ください。
(4)離婚して後悔しないかを再確認する
嫁(妻)が浮気していることを知れば「離婚だ!」と考えてしまうのも無理はありません。
しかし、実際に離婚してしまうと寂しくなったり、子供に会えなくなったり、自分では家事ができなくて生活に支障が出るなどの理由で後悔する人も少なくありません。
しばらくは怒りの感情がおさまらないかもしれませんが、いったん冷静になって、本当に離婚しても後悔しないかを再確認することをおすすめします。
どうしても気持ちがおさまらないときは、とりあえず嫁(妻)と別居して冷却期間を置くのもよいでしょう。
(5)別居する際の婚姻費用は払わなくてもいいのか
嫁(妻)と別居する場合は、原則として婚姻費用を支払う必要があります。
婚姻費用とは、夫婦が生活していくために必要となるお金のことです。
たとえ離婚を前提として別居する場合でも、離婚が成立するまでは法律上の夫婦ですので、相手の生活費を負担しなければならないのです。
しかし、嫁(妻)の浮気が原因で別居に至った場合は別です。
この場合は、嫁(妻)自身が別居の原因を作っているため、婚姻費用の請求は権利の濫用(民法第1条3項)として認められないからです。
ただ、嫁(妻)が子供を連れて別居している場合、子供の養育費に相当する金額は支払う必要があることにご注意ください。
3、慰謝料請求は浮気相手の男性にも可能!事例も紹介
慰謝料は嫁(妻)に対してだけでなく、浮気相手に対しても請求可能です。
ここでは、浮気相手の男性に慰謝料請求をするときの注意点を解説し、実際に浮気相手に対する慰謝料請求が認められた事例もご紹介します。
(1)浮気相手に慰謝料請求するときの注意点
浮気相手に慰謝料請求する場合も、証拠を確保することと、慰謝料の相場を踏まえて請求額を検討する必要があります。
その上で、相手の男性に内容証明郵便で慰謝料請求書を送り、交渉をすると良いです。
なお、嫁(妻)と浮気相手の男性とから慰謝料の二重取りはできないことにご注意ください。
法律上、浮気をすると「共同不法行為」として、当事者の2人が連帯して被害者に対して慰謝料を支払う義務を負います。
連帯債務ですから、どちらかがあなたに対して慰謝料を全額支払えば、義務は果たしたことになります。
後は、加害者2人の間で求償(自分の負担割合を超えて支払った分を他方当事者から自分に支払ってもらうこと)の問題となるだけです。
たとえば、慰謝料額として200万円が相当なケースで、すでに嫁(妻)から200万円全額を受け取った場合には、もう浮気相手には請求できません。
(2)高額の慰謝料が認められた事例
ここからは、浮気相手に対する慰謝料請求が認められた実例をご紹介します。
1つめの事例は、嫁(妻)の浮気が原因で離婚した夫が、嫁(妻)と浮気相手の両方に対して慰謝料を請求したケースで、合計約400万円の慰謝料が認められたケースです。
このケースでは、夫は妻に浮気されたショックでうつ病を発症し、しばらく働けなくなりました。
うつ病を発症するほど精神的苦痛が大きかったことと、働けなくなって収入が途絶えてしまったことが考慮され、高額の慰謝料が認められました。
(3)直接的な証拠がなくても慰謝料が認められた事例
2つめの事例は、嫁(妻)が浮気相手と肉体関係を結んだことを証明できる直接的な証拠はなかったものの、浮気相手に対する50万円の慰謝料請求が認められたケースです。
このケースでは、妻が他の男性と親密なメールのやりとりをしているのを見て浮気を疑い、証拠を集めました。
2人が度々逢って食事をしたり、手を繋いだりキスやハグをしたり、高価なプレゼントを交換している証拠は確保できましたが、肉体関係を推測できる決定的な証拠は得られませんでした。
しかし、配偶者のある身で以上のような男女交際をすることは、社会通念上、度が過ぎています。
このような場合、平穏な夫婦関係が破壊されたものとして慰謝料請求が認められる場合もあります。
ただし、肉体関係を直接証明できる場合に比べて、慰謝料額は低くなる傾向にあります。
Q&A
Q1.既婚女性の浮気率は?
ある企業の調査によると、既婚女性で、特定または不特定の相手と浮気をしていると答えた人の割合は16.3%でした。
Q2.嫁(妻)が浮気する理由は?
セックスレスとまではいかなくても、夫との関係がマンネリ化すると、毎日の生活が単調でつまらないものに感じてしまいます。
刺激の乏しい日々を過ごしているうちに、ときめきやドキドキ、ハラハラといったスリルを求めてしまうこともあります。
このような状態のときも他の男性が魅力的に見えるので、誘われると刺激を求めて浮気に走る可能性があります。
Q3.夫婦関係を修復する場合は?
まず、離婚しないのであれば基本的には今までどおり安定した生活を送ることができます。
子どもと離れる必要もありませんし、離婚して1人なるという寂しさを味わうこともありません。
夫婦でお互いに相手のことを見つめ直し、関係を改善することができれば、再び愛情に満ちた家庭生活を送ることも可能になります。
まとめ
妻の浮気に気づいたときにまずやるべきことは、妻を許して関係を修復するのか、離婚するのかについて冷静にご自身の気持ちを見つめることです。
関係を修復する場合は、いったん許した浮気を掘り返して妻を責めることがないように、それなりの覚悟を持ってする必要があります。
一方、離婚する場合は、まず証拠を確保することが重要です。
それから、離婚に向けてさまざまな準備を冷静に進めましょう。
いずれにしても、一人で悩んでいると時だけが過ぎてしまい、不本意な結果となりかねません。
お困りのときは、お気軽に弁護士の無料相談をご活用ください。