相続に強い弁護士を東京で探しているけど、何を基準に選んだらいいかわからない…
- 相続手続きって自分でもできる?弁護士にお金を払って相談するメリットって本当にある?
- 弁護士に相談したら費用はどのぐらいかかるの?
遺産相続の問題は、弁護士に相談することでスムーズに手続きを完了できるケースが少なくありません。
ただし、どの弁護士に依頼するか?によって、遺産相続がスムーズに進むかどうかに大きな差が出ますので、実際に依頼する弁護士を決める際にはしっかりと吟味するようにしてください。
この記事では、
- 相続手続きを弁護士に依頼することの具体的なメリット
- 東京で相続問題を相談する弁護士を探すときの判断基準
- 東京の弁護士費用のおおよその相場
について具体的に解説いたします。
この記事が、東京で相続にくわしい弁護士をお探しの方の役に立てばうれしく思います。
相続の弁護士について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
1、相続に強い弁護士を東京で探すために知っておきたいこと|相続における弁護士の役割
相続に関する手続きを弁護士に相談した場合、具体的には以下のような場面で必要な手続きを代行してもらうことができます。
- (1)相続人の確定
- (2)具体的相続分を確定
- (3)不動産相続のアドバイスと手続き代行
- (4)遺言執行などの遺言対応
- (5)遺留分減殺請求の対応
- (6)相続税節税のアドバイス
いずれも相続手続きを円滑に進めていくためにはとても大切な手続きですから、それぞれの内容について大まかに理解しておきましょう。
(1)相続人の確定
相続手続きとは、大まかにいえば「残された遺産について、だれがどれだけの財産を引き継ぐか」を、話し合いによって決める手続きです。
そのため、まずは「誰が相続人となるのか」を確定しなくてはなりません。
亡くなった方(被相続人といいます)の戸籍情報から、血縁関係のある人を割り出さなくてはなりませんが、これはなかなか大変な作業といえます。
場合によっては全く面識のない人同士が相続人となる可能性もあり、そうした人たちにも遺産をめぐる話し合いに参加してもらうべく連絡をとらなくてはならないからです。
亡くなった人の連れ子、孫などへの代襲相続、相続放棄者、行方不明者など、複雑化した親族関係の中から、相続に関係する人を割り出して確定する必要があります。
弁護士に依頼した場合には、こうした相続人の確定作業についてもすべて代行してもらうことが可能です。
(2)具体的相続分を確定
相続人が誰なのかが確定したら、今度は「どの相続人が、どの遺産を相続するのか」を決めなくてはなりません。
遺言がある場合には、遺言によって相続人に指定された人が、遺言内容に従って遺産を相続します。
一方で、遺言がない場合には、法律のルールによって遺産分割の方法を定めないといけません。
ただし、法律のルールといっても、「配偶者に2分の1、子供たちはそれぞれ平等な割合」といったように、ごく大まかな相続割合が示されているにすぎません。
実際には話し合いによって「土地Aは長男、建物は次男、経営する会社の株式は三男…」といったように、具体的に誰がどの財産を相続するのかを決めないといけないのです。
その他にも、遺産の管理や増収に貢献した人には寄与分を認めるとか、生前に一定額の財産を受け取った人はその分を加味するといったことも検討する必要があります。
その際には相続人同士の利害が直接的に対立することも珍しくありませんので、スムーズに遺産分割の話し合いが完了できるとは限りません。
こうした話し合いをもめることなく解決するためには、法律の実務知識を持った弁護士に間に入ってもらうのが適切といえるでしょう。
(3)不動産相続のアドバイスと手続き代行
遺産に土地や建物といった不動産が含まれる場合には、遺産分割の方法も複雑になりがちです。
土地は分筆などによって分け合うことも考えられますが、分筆によって土地の価値が大幅に減ってしまうようなケースもありますから、相続人全体の利益になる形での分割方法を検討しなくてはなりません。
不動産の分割方法としては、現物での分割の他に、代償分割や換価分割といった方法も考えられますが、こうした手続きには不動産に関する法律実務の知識が必須となります。
最終的に遺産分割が決定した後も、登記手続きなどを行う必要がありますから、ここでも弁護士のアドバイスを受けるのが適切といえるでしょう。
(4)遺言執行などの遺言対応
亡くなった人が遺言を作成している場合は、その内容を最優先に遺産分割を行うこととなります。
日本の法律では、法律のルールよりも遺言の方に強い権限が与えられていることに注意しておきましょう。(法律で定められた遺産分割の方法と、遺言の内容が食い違う場合には、遺言の内容が優先されます)
相続人の中には、この遺言の内容に不満を持つ人がいる可能性もあります。
そうした場合に、遺言の内容を実現するための手続きを妨害する人が出るかもしれませんから、対処を講じておく必要があります。
弁護士に依頼した場合には、こうした妨害者がいる場合に適切な方的措置をとってもらえますので、遺言内容の執行をスムーズに行うことができるでしょう。
(5)遺留分侵害額請求(改正前:遺留分減殺請求)の対応
上では「遺言の内容は法律のルールに優先する」と説明いたしましたが、「まったくどのような内容の遺言であってもOK」というわけではありません。
例えば、法律上の配偶者や子供がいるのに、「愛人に遺産の9割を渡す」という内容の遺言がある場合、それをそのまま実現することは配偶者や子供の相続への期待を大きく裏切ることになりますし、配偶者や子供の生活がおびやかされるなどの不都合もあるでしょう。
法律では、こうした場合に備えて、亡くなった人とごく近しい関係にあった人には、「遺留分」という権利が認められています。
例えば、亡くなった人の子供や配偶者は、合せて遺産の半分を遺留分として請求することが認められていますから、上で見たような「愛人に遺産の9割を渡す」という遺言の内容が実現してしまうのを食い止めることが可能です。
もっとも、こうした遺留分の内容は、権利を持つ人が自ら主張しない限りは実現することができません。
遺留分を請求するためには、遺留分侵害額請求(改正前:遺留分減殺請求)という形で裁判や調停の手続きが必要になることがありますので、必要に応じて弁護士に相談しましょう(実際には遺言によって相続人となる人との話し合いで解決することが多いです)。
(6)相続税節税のアドバイス
ここまで見てきた「遺産分割をめぐる問題」に加えて、遺産の金額が一定額を超える場合には、「相続税の納税」の問題があります。
具体的には、遺産額が3600万円を超える場合には、相続税の納税が必要になる可能性があります。
相続税は、相続が発生した日の翌日から計算して10か月以内に税務署に対して申告と納税を行わないといけません。
相続税の計算や納付については、税理士が専門としている分野ですが、弁護士事務所の中には相続税の計算についても対応してくれるところがあります。
遺産分割と相続税申告とは同時進行で手続きを進めていくのが適切ですから、できればこうした弁護士事務所を選んで手続きを代行してもらうようにしましょう。
相続税は「遺産を実際に相続した人が、相続した割合に応じて負担する」というのが原則ですから、当然ながら相続税の申告時には遺産分割協議が完了していることが大前提となることを理解しておいてください。(遺産分割が完了していないと、利用できない相続税の税軽減措置などもあります)
2、数ある東京の法律事務所から相続に強い弁護士を探す方法
東京という地域は、日本全国でもっとも弁護士の数が多い地域です。
弁護士の数が多いということは、相談できる相手がたくさんいるということですが、その一方で「何を基準に選ぶか」をはっきりさせておかないと「相談できるところがたくさんありすぎて選べない…」という状況にもなりかねません。
以下では、東京で弁護士を探す方法や、弁護士を選ぶ際の判断基準について解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
(1)法律事務所を探す方法
実際に法律事務所を探す方法としては、次のようなものが考えられます。
- ①知人からの紹介
- ②近所にある弁護士事務所を使う
- ③インターネット、テレビなどメディア広告
それぞれの方法のメリットやデメリットについて順番に見ていきましょう。
①知人からの紹介
仕事上の関係や親族に弁護士がいる、という人は、そうした人を通じて相続手続きを依頼できる弁護士を見つけるのも一つの方法です。
ただし、親族の特定の一人と利害関係がある弁護士に依頼してしまうと、かえって遺産分割協議が紛糾してしまうようなことも考えられますから、人選には細心の注意を払う必要があるでしょう。
②近所にある弁護士事務所を使う
近所にある弁護士事務所になんとなく依頼する…という人もいるかもしれませんが、基本的にはこうしたやり方は避けたほうが良いでしょう。
というのも、弁護士にはそれぞれ専門としている分野(相続専門、刑事弁護専門、離婚訴訟専門など)がありますので、相続についての相談は、相続手続きに実績のある弁護士に依頼する必要があるからです。
③インターネット、テレビなどメディア広告
インターネットやテレビなどでよく見かける弁護士に依頼するのはどうでしょうか。
確かに、知名度の高い弁護士事務所であれば、なんとなく安心感がありますよね。
ただし、こうしたメディアでよく見かけるからと言って、必ず実績がある弁護士事務所かというとそうとは言い切れません。
というのも、メディアに出るための条件というのは、広告費を払うことだけですから、場合によってはまだ実績のない事務所がお客さんを一気に集めるために広告を打っている…というようなケースも考えられるのです。
相続に関する弁護士を探す場合には、あくまでも「これまでにどれだけの相談実績があるのか」をベースに検討するのが基本と言えるでしょう。
(2)弁護士を選ぶ際のポイント
上で説明したような方法で相談する弁護士事務所をいくつかピックアップできたら、最終的に相談する弁護士を決めましょう。
実際に相談する弁護士を決める際には、次のような判断基準を参考にしてみてください。
①ホームページで相続案件の実績を確認
もっとも重要なことは、依頼する弁護士が相続問題についてどれだけの実績を持っているかです。
弁護士が扱う法律問題は非常に多岐にわたりますから、運営実績の長い弁護士事務所であっても、相続に関してはそれほど…というケースも少なくありません。
相続について相談する弁護士を探す場合には、必ず「相続問題の相談実績」をホームページなどで確認するようにしましょう。
②無料相談を利用して確認すべきこと
ホームページの情報などで、ある程度目星がつけられたら、実際に相談に行くことをおすすめします。
あなたが置かれている遺産相続の状況や、家族構成などを伝え、どのような解決方法が見込めるのかといったことを大まかに説明してもらいましょう。
その際、弁護士と話をしながら次のような点を判断基準に「実際に手続きを依頼するか」を吟味するようにしてください。
- 相続に関する知見
- 性格的なフィーリング
- 費用
相続に関する法律知識が豊富にあることは最低限の条件ですが、ただ単に法律にくわしいだけでは信頼できる弁護士とは限りません。
相続手続きは数か月~1年以上かけて手続きを進めるケースもありますから、その間ずっとかかわる必要がる弁護士とは性格的なフィーリングも大切です。
また、相続手続きにおいて、どのような場面でどういった費用が必要になるのか?についても、初回の相談の場でくわしく確認しておくようにしましょう。
相続手続きにかかる弁護士費用については、次の項目で説明しますので、おおよその相場を知ったうえで相談に行くようにしてください。
3、東京での相続における弁護士費用相場
弁護士に相続の問題を相談する際にもっとも気になるのが「結局どのぐらいの弁護士費用が必要になるのか」でしょう。
東京で相続手続きを弁護士に依頼した場合の費用相場は、おおよそ以下のようになります。
- 相談料:30分ごとに5000円~2万円程度
- 着手金:10~20万円程度からの場合が多いですが、「依頼者であるあなたが得られる経済的な利益×2%~5%」といったような形で着手金を見積もる事務所もあります
- 成功報酬:あなたが受けた経済的な利益×4%~20%程度
- 日当実費:手続きのために役所に言ってもらったり、話し合いの立ち合いに来てもらったりした場合に必要な費用で、1日2万円~10万円程度が必要となります
これらはあくまでも相場ですから、実際には依頼する弁護士事務所によって金額はまちまちです。
初回の相談時などには、具体的にどのような場面で費用が発生するのかをよく確認するとともに、報酬体系があいまいなところは相談先から外すことも検討しましょう。
まとめ
今回は、東京で相続の相談ができる弁護士をお探しの方向けに、弁護士を選ぶ際の基準や費用の相場について解説いたしました。
東京には相続問題を相談できる弁護士事務所がたくさんありますから、弁護士を選ぶ際の判断基準をしっかり持っておくことが大切です。
実際に弁護士に相談する際には、本文で紹介した「弁護士を選ぶ際のポイント」を参考に、あなたの相談を親身になって解決に導いてくれる弁護士を見きわめてください。
ベリーベスト法律事務所は東京に拠点を構え、日本全国に展開している事務所です。
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この記事が、相続問題にお悩みの方の参考になれば幸いです。