夫のゲーム依存症にイライラしていませんか?「またゲーム?」と感じることがあるかもしれませんが、この問題は軽視できません。
この記事では、
- ゲーム依存症を理由に離婚できる?
- 夫がゲームにハマる心理とは?
- ゲーム依存症を疑う際のチェックリスト
- ゲーム依存症の夫と離婚の可能性
- ゲーム依存症の夫との離婚時に弁護士を依頼する理由
について解説します。
目次
1、ゲーム依存症を理由に離婚できる?
ゲーム依存症を理由に離婚できるかどうかは、離婚方法によって異なりますが、「協議」の場合、相手の同意が得られれば離婚できます。また、「調停」の場合も基本的に夫婦間の合意があれば、ゲーム依存症を理由に離婚することは可能です。
しかし、「裁判」の場合、離婚の成否を決めるのは裁判所になります。裁判所に離婚を認めてもらうには、相手のゲーム依存症が「法定離婚事由」に当てはまらなければなりません。
1、大人なのにゲーム漬け!夫の脳内どうなっているの?
大人なのに、どうしてゲームばかりに夢中になるのでしょうか。
子どもなら興味がゲームに行きがちなのも理解できるはず。しかし、大人には社会でやるべき責務があります。
夫はどうしてゲーム漬けなのでしょうか。夫の脳内を覗いてみましょう。
(1)大人なのにゲームにハマる心理とは
男性が大人のくせにゲームばかりをしている心理とは実は男性の狩猟本能に起因しています。
男性は太古の昔は狩猟をして暮らしていました。その狩猟本能から、RPGなどのゲームや格闘モノ、育成モノなどのゲームに夢中になりやすいといわれています。
達成感、征服感が脳内に興奮を催すのです。女性にはなかなか理解できない男性の脳内の作りといえるでしょう。大人なのに男性がゲーム依存症になりやすいのは、男性の脳の作りにも関係しているわけです。
また、そもそもは暇だからゲームを始めたつもりでも、気がつくと現実逃避からゲーム漬けになってしまうという男性もいるようです。
ゲームと現実世界の区別が曖昧になり、ゲームの中で生きている錯覚に陥る大人もいます。他に夢中になれることがない男性ほどゲーム依存症になる傾向があるかもしれません。
(2)家庭生活そっちのけでゲームにハマる心理とは
とはいっても、大人には仕事もありますし、自分が大黒柱の家庭もあるはずです。
どうして夫は家庭生活までそっちのけでゲームばかりに夢中になってしまうのでしょうか。
家庭生活や社会生活まで犠牲にしてゲームばかりをしている状態は、ゲーム好きを通り越し、もう依存症と考えていいでしょう。
つまり、心の中ではこれではいけない、やめなければと理解はできていても、ゲームをしないと禁断症状が起こり、自分を制御できないのです。
ですから、このような状態の夫を持つ妻は、無理やりゲームをやめさせても夫が不機嫌になったり、怒ったりするでしょう。
健康状態も悪化する可能性があります。
ゲーム依存症は病気の一種。適切な治療が必要な状態です。
2、妻が夫のゲーム依存に嫌気がさす理由
妻が夫のゲーム依存に嫌気がさすのは、当然家庭生活がうまくいかなくなっているからです。
ゲーム好きを理解した上で結婚したとしても、子どもが生まれてまでゲームに夢中になっているのは想定外だったのではないでしょうか。
想定外のことが起こっているからこそ、妻のイライラは収まりません。
(1)ゲームの時間が長い
ゲームの時間が1日30分程度なら妻の許容範囲のはず。
ですが、会話をする時間もないほど、家庭にいる時間はずっとゲームをされるから嫌になってしまいます。趣味の範囲を超えているゲーム時間はまともな家族ではないと感じるのは当然のことです。
(2)ゲーム中話しかけても無視される
ゲームが好きというだけなら、さほど気になりません。
ですが、用事があるから声がけしているのに、無視され続ければ腹が立ってしまいます。
「今忙しい」「後で」という返事が返ってきても、永遠に夫のいう「後で」の時間が来ないから余計に腹が立ってきます。家族とゲームとどっちが大事なのか?と感じても不思議はありません。
(3)家事・育児よりゲームを優先する
家事や育児など家庭での夫の役割を果たしてくれないことにもイライラします。
やるべきことをやってくれたなら余った時間で趣味のゲームをする分には許せるもの。しかし、やるべきことをやらずにゲームばかりをしているから嫌なのです。
また、子どもがゲームばかりをして過ごす夫を見て成長することも喜ばしくはありません。ゲームのコントローラー片手にミルクをあげる夫を見るたびに心配にもなるでしょう。メインはゲーム、片手間に育児だから嫌なのです。
(4)ゲームへ課金している
ゲーム好きが高じて、家計を圧迫するほどに課金をしているともう家族をやっていけないとも感じてしまうでしょう。無料で遊べる範囲でやる分には許せる妻もいるかもしれません。
ですが、課金はダメ、絶対にダメ、と感じる女性は多いのではないでしょうか。
(5)ゲームをしていない時間は上の空
注意することでゲームを一旦中断してくれたとしても廃人のように上の空。
これではゲームをしようとしまいと関係ありません。どうして夫は、ゲームのときは生き生きとしているのに、他の時間は廃人と化してしまうのか…。不安を感じることでしょう。
仕事はきちんとこなしているのか?会社ではどうなんだろう?と不安は増すばかりです。
3、言っても聞かない・・・夫はゲーム依存症?
ゲーム依存症とは、ゲームがないと禁断症状が起こり、日常生活もままならなくなる病気の一種です。
症状が悪化すると、食欲不振を起こしたり、鬱状態になってしまう立派な病気です。
あなたの夫は単なるゲーム好きなのか、それともゲーム依存症なのか気になることでしょう。
依存症レベルに達すると、どういう特徴があるのかチェックしてみてください。
下記は、ネット依存のチェック項目です。インターネットの部分をそのままゲームに置き換えてみるとチェックできるでしょう。
14個以上に当てはまるなら重度なゲーム依存症です。治療が必要な状態と考えるといいでしょう。
8個から13個当てはまるなら中程度のゲーム依存症です。悪化する前に治療していきましょう。
4つから7個当てはまるなら、軽度なゲーム依存症です。注意が必要な状態と考えてください。
もう少し具体的にあなたの夫が依存症かどうかを見分けるポイントを7個ご紹介します。一つでも当てはまれば注意した方がいいでしょう。
(1)ゲームをしたい衝動が抑えられない
いくら注意しても約束をしてもゲームをしたい衝動が抑えられないのはゲーム依存症の顕著な特徴。
例えば、夫婦で話し合い、ゲームの時間は1日1時間と取り決めたにもかかわらずに、衝動が抑えられずに隠れてこそこそゲームをしているなどのことです。
家族での食事の時間にゲームをしながらでないと食事ができないなどもここに当てはまります。
(2)ゲームの時間が日常生活の中で一番長い・夜中までやめられない
ゲームの時間が日常生活の中で一番長いのもゲーム依存症の特徴。
大人なので会社にいる時間はカウントできません。それ以外の時間と考えてください。
通勤中や家庭での時間を考えてみるといいでしょう。休日なら1日中ゲームをしていることはありませんか?映画を見たり、読書をしたり、子どもと遊んだり、妻との会話時間よりも一番ゲーム時間が長いのはゲーム依存症だからかもしれません。
深夜になってもゲームをやめずに睡眠時間を削っているのは危険な状態です。
(3)朝起きられない
ゲームを深夜までやっているため、朝自力で起きることができません。毎朝あなたが何度も起こしているのは夫がゲーム依存症の症状を患っている可能性があるから。
身に覚えのある方もいるのではないでしょうか。また、現実逃避で朝起きたら仕事に行かなければいけない、という心理から朝起きられない可能性もあります。
仕事に行くよりもゲームをしたい心理の表れです。
(4)ゲームのことを注意すると激しく怒る
ゲーム依存症の夫はゲームのことを注意されると激しく怒る特徴もあります。人はなぜ怒るのか、それは自覚していることを注意されるから怒るのです。「わかってる」と感じている夫に注意をすると激しく怒ることでしょう。夫にもゲームをやっていては自分はダメになるという自覚があるから怒るのです。そしてわかっていても、やめられない自分自身にもイライラしているのでしょう。
(5)日常生活の何よりもゲームを優先する
日常生活の何よりもゲームを優先する状態は最も危険です。
「何時からゲームのイベントがあるから、お風呂に今日は入れない、食事する暇がない」などはありませんか?
または、結婚記念日に外食することをゲームを理由に断る、子どもの運動会でもゲームを優先にして見に行かない、などもゲーム依存症が原因かもしれません。
(6)ゲームへの課金が多い
ゲームへの課金がどんどん増えているのも危険な兆候です。
家計を圧迫するほどの課金なら自分ではもはや制御できない状態。ゲーム依存症という病気だからないお金を使ってでも課金するのです。
(7)ほぼゲームの中で生きている(現実と仮想世界の区別がつかない)
重度なゲーム依存症になってくるとほぼゲームの中で生きている状態に陥ります。
ゲームをしていない時間に放心していたり、仕事にも行かなくなるほどの状態は重度なゲーム依存症かもしれません。この状態になってくると話す内容も理解ができない可能性も。
4、依存症の疑いがあるなら専門家へ相談を
依存症の疑いがあるならまずは専門家に相談してみましょう。
全国には依存症外来を受け付けている病院があります。ゲーム依存症は立派な病気です。治療をしなければ治る見込みのない状態。
ですから、ゲームばかりで嫌気がさしている夫でも離婚は考えられない場合には、ゲーム依存症の治療をまずは優先させましょう。無理にゲームを取り上げては悪化する恐れもあります。
6、ゲーム依存の夫と離婚するなら弁護士に相談
ゲーム依存症の夫と離婚をするなら弁護士に相談してみましょう。弁護士に相談することでスムーズな離婚が成立する可能性が高くなります。
(1)話し合いが成立しやすい
弁護士に依頼することで、うまく話し合う方法を教えてもらえます。
罪悪感から、うまく話し合えないケースには弁護士のアドバイスが役に立つことでしょう。離婚の話し合いでもゲームを手放さない夫とまともに話し合えるはずがありません。
ですが、弁護士に相談することで、ゲーム依存症の夫との話し合いの交渉術を教えてもらえます。
また、望めば弁護士が同席してくれますのであなたの本気度あいを夫に知らしめることも可能。弁護士を前にゲームをしながら協議する夫もいないでしょう。
(2)弁護士が代理交渉してくれる
まともに話し合いが成立し無さそうなら、弁護士主体で代理交渉もしてもらえます。
離婚を決意したなら、話し合いは手短に済ませたいもの。ですが、ゲーム依存の夫とまともに短時間で話し合えるとは思えません。夫は激怒しDVに発展する恐れもあるでしょう。
ゲーム依存症の夫との離婚協議は弁護士に代理交渉してもらった方がスムーズに進みます。
(3)離婚調停や離婚裁判にスムーズに以降
万が一夫が離婚に承諾せずに離婚調停になったとしても、弁護士がいれば手続きを代行してもらえます。また、ゲーム依存症でも離婚が成立できるように弁護士は手を尽くしてくれるでしょう。
(4)財産分与・養育費の計算をしてもらえる
離婚の際には、財産分与や養育費についても取り決めなければいけません。
計算や相場なども弁護士が相談に乗ってくれます。あなたの不利にならないように最善を尽くしてくれるでしょう。
まとめ
ゲーム依存症は大人ほどたくさんいます。
男性の脳はゲームに夢中になるようにできているのです。ゲームばかりで家庭を省みない夫とは離婚したいと感じるのは当然のこと。
でも、一旦冷静になってみましょう。夫はゲーム依存症という病気なのかもしれません。まずは夫の治療を優先し、それから離婚を検討しても遅くはないでしょう。
しかし、課金額が多い、ゲームを注意しただけで暴力に発展するなど、極度な症状があるなら、我慢はしないでください。弁護士に相談し、早期に解決するべきです。あなたと子どもを守るためにも勇気ある決断をし、穏やかな家庭生活を取り戻すことを願っています。